いつだって僕らは心の問題を解決できない

時代が変わって、技術が進歩しても
人間が持つ人間らしさは変わってなくて、
いつだって僕らは心の問題を解決できてないのだと思います。
100年も経つと、街の様子は様変わりするだろうけど、
きっとその時生きている人たちは、僕たちと同じことに悩み
苦しんでいるのだと思う。

だからきっと、美は人間にとって必要なもので
知識は必要だけど、過去の名作を理解することができる。
だって、美術とか芸術は人間らしい部分が多くて
時代をこえて理解できる部分も多いでしょう。

最近、僕の制作テーマは
「生きていることの称賛」というモワッとしたもので
それはつまり、個人的には問題の解決だと思ってます。

「なんだそりゃ?」
ってかんじだけど、朝日を見たとき、
夕日を見たとき、綺麗な三日月。
好きな人。
個人的な光を形にできるんじゃないか。
そして永遠に近い形で保存できるのではないか。
その光は、誰かと共有できるはずだ。
そんな仮説のもと作っています。

これから先もいつだって、心の中の問題は解決されないまま人類は歩んでゆくけど
ずっと先にでも
「ああ、あの時代にこんな光を作ったやつがいたんだな」と思ってくれる人がいたらいいと思うのです。
もちろん、僕自身もその光を浴び続けていたいし、
力づくでも共有したい美なんですよね。