奈良国立博物館「第68回正倉院展」に行く。(混雑回避の攻略法あり)

学生時代から毎年欠かさず訪れる「正倉院展」世界的にも観客動員数の多い展覧会です。
正倉院には聖武天皇の遺愛の品が収められており、
それを年に一度見ることができるのがこの展覧会です。

膨大な正倉院御物の中から数十点ずつ毎年出品されますが、
68回の今回も初出品の御物があるほど、正倉院の御物は奥が深い。
そしてバラエティに富んでいます。
シルクロードの終着地として、大陸の文化が流れ込み
それが正倉院というタイムカプセルの中で現代に残っています。
輸入品も多いわけですが、輸出国にも残っていなかったり
保存状態が格段に良いものが多いのです。
贔屓目でなく正倉院は世界美術史上稀に見る奇跡であると思います。


さて、今年の目玉はなんと言っても「漆胡瓶」(しっこへい)です

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漆の作品が目玉として図録の表紙を飾るのはとても嬉しいことです。
この「漆胡瓶」ですが、化学分析をしたところ、ボディーが木をテープ状に
して輪を作り巻き上げて形成した「巻胎(けんたい)技法」であることがわかっています。
なぜこのような技法で制作されたのかはわかりませんが、
木を挽いて作る挽物は経年で割れが生じる場合がありますが、巻胎によって
1000年以上前の作品が見事に残っており、結果的に高い美意識を伝えてくれています。
当時の技術者になぜボディーを巻胎にしたのか聞いてみたいものです。

この「漆胡瓶」ですが、加飾に「銀平脱(ぎんへいだつ)」という技法が用いられています。
平脱とは銀の板金を貼り付けて、漆で塗り込み板金を覆っている漆をはぎ落す技法で
銀の他に金を使う場合もあります。漆の黒との対比でとても華やかで
正倉院御物に多くみられる技法です。


先にも書きましたが、正倉院展は屈指の観客動員数を誇っています。
つまり、ものすごーーーーく混みます。
はっきり言って、美的体験をしに行くというよりは戦場におもむくような感覚もあります。
それでも、攻略法もあるにはあります。
できるだけ人の少ない時に、待ち時間無しで入りたいですからね。
(入場2時間待ちとか当たり前なんですよ。。。)

10年以上通ってきたので正倉院展攻略法を少し紹介します。

その1
日曜美術館放送前に行け!
正倉院展は毎年NHKの「日曜美術館」という番組に紹介されます。
丁寧な取材がされているので、その解説を見てから行きたくなりますが、
直後はものすごく混みます。
できるなら、放送前がいいです。
思い出とともに再度「日曜美術館」を見るのがベストと言えます。

その2
「人がいない朝一番に行こう」は超危険!
僕も何度か失敗してしまったのですが、朝一番はお客さんが少ないと考えて
張り切ってオープン前に行ってしまうのです。
しかし、これはかなり危険です。
午前中は2時間待ちとかになっています。行くなら午後!
または、金・土・日は入場時間を延長しています。
20時くらいまでやっているので、時間が許す場合は夜もいいと思います。
17:30分からの割引もあるみたいですよ。

その3
チケットは近鉄奈良駅で購入!
当日券を購入する場合、奈良国立博物館で買おうとすると地味に混んでます。
なので、事前購入をお勧めします。
近鉄奈良線を使って博物館に行く場合駅の構内(改札出たすぐ左手)に特設ブースがあります。
そこで購入するのがお勧めです。ほとんど混んでないのですぐ買えますよ。


本来なら会期もたっぷり残っている段階で紹介記事を書けるといいのですが、
毎年漆芸展の締め切りとまるっきり被ってしまい、終了間際にしか行けないことが多いのです。
今年もなんとか行くことができて良かったです。

正倉院展は毎年新しい感動をもらえる場所です。
気持ちいい秋晴れの日に奈良へ足を運ぶのもいいですよ。

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