「漆では食えない」なんて嘘だ
アートとお金について知り合いのツイッターで盛り上がってる。
わりと「アーティストは貧しいし、貧しくなくてはならない」みたいな風潮があって、
美大の先生は本気で「売れてる絵がいい絵だと思うなよ」言っている。— 浅井康宏 (@YasuhiroAsai69) 2018年10月9日
一方で大学の先生でも工芸系の先生は、お金と技術力に対しての感覚にはリアリティがある。
たぶん工芸は材料に対する執着が強く、それを購入することができなければゲームオーバーなのが一目瞭然だから。
素材を使いこなす技量がなければ、そもそも作品にならない。— 浅井康宏 (@YasuhiroAsai69) 2018年10月9日
純粋さと収入は両立できないと思っている人が多いのかもしれないけど。
純粋に作品と人生に向き合っているからこそ売れる作品になると思う。どの業界も資本主義の尺図でアートも同じだから、構造を理解することは必要。
まとめれないけど勝者を否定するのは違う。
— 浅井康宏 (@YasuhiroAsai69) 2018年10月9日
僕も実際に「漆では食えない」と何度も言われてきました。
それはもう言葉の蓄積が断層となって見上げるほどに。
でも、僕はそれを全く信じていませんでした。
なぜそれを信じなかったかというと、
「食えないのには理由があって、それを変えればいいだけ」という、
ある種楽観的な感情を抱いていたからです。
現状を把握しつつも、腐らず自分をアップデートしてやれば、
環境を変えられると知っていたのです。
もう一つ
よく言われる「売れる作品はよくない」
若いうちによく聞くワードですが、
これも、前向きな言葉ではありません。
冷静に考えるとわかるけど、
売れる作品と売れない作品だと、優れている部分は売れている作品の方が多い。ことが多い。
「ことが多い」というのは、ネームバリューとか、作品本来の質以上の要素が加算されるから。
実際のところ、加算される価値を作り上げているのだから、その部分で作品の質と説明することもできます。
つまり、売れるのも売れないのも理由があって
「売れてる作品」を否定するのは、変な前提を自分に刷り込んでいるようなものです。
最近特に思うのは
変な前提を一切捨てて、腐らず作り続けることが重要だということ。
制作は信念の具現化です。
その信念が強ければ、必ず誰かと共有できるものだと信じています。