漆業界を活性化させるためには

漆業界はお世辞にも好景気とは言い難くて。
廃業とか、生産量減など、ちょっとネガティブなワードが耳に入ってくる機会が多いです。
バブルの頃は良かったという話は聞くけど、その時代のことを知らない僕らの世代としては、
低空飛行の現状がまずスタート地点だったわけです。

しかし、伝統工芸が景気の影響を受けているのは
単に需要の創出ができていないということで、
「いい物は作っているけど、時代が悪くて売れない」というのは、完全に間違いです。

どうすれば良いのか?という問いは自分自身にもして来たし、
業界全体を見つめた時にどのような働きが漆業界を活性化させられるのか考えて来ました。
そして見つけた答えは

いかに人を育てられるかということ

一般的に販売側は顧客の創出を第一に考えてしまいます。

それはある部分で正しい。
だけど、本当に必要なのは作り手を育てることだったのです。


今でも漆業界は学校教育の中で年間何人もの人材を安定して排出して来ています。
だけど、人は生まれているけど、育てることができていません。
つまり、卵はあるけど、育たずに腐っている。
結果的に作り手が不足して、業界が提案できる製品のクオリティは下がり
売れないというサイクルの中にあるのが、現状の漆業界です。

業界発展の初期段階には必ず、育むサイクルが必要です。
現代において、昔みたいな師弟制度を作るのって難しくて、
いとも簡単にブラックな労働体系になってしまいます。
それを変えるために色々試行錯誤していますが、答えが出るのはきっと五年後くらいでしょう。

僕はいい作品を作りたい。同時にいいチームと、
夢のある業界を作りたいのです。
それが結果的に漆を後世に伝えることになると思うから。