自尊心を失わないために、あなたができること

僕が長期的に漆工芸の世界で活動することができた理由の一つに
自尊心を失わなかったことがあります。
自尊心とは

自尊心(じそんしん)とは、心理学的には自己に対して一般化された肯定的な態度である[注 1]。英語のままセルフ・エスティーム(英: self-esteem)とも呼ばれる。
ここでは社会心理学における自己の概念に関して、育み維持される自己評価や、あるいは「ありのままの自己を尊重し受け入れる」態度とする。

(引用:wikipedia)

簡単にいうと、自分を肯定する力だと思います。
よく言う「根拠のない自信」もすなわち自尊心でしょう。
美術に限らず、自尊心を持って生きてゆくことは、仕事においても、生活全般においても大切です。
ところが、保ち続けるのが難しいものなのかもしれません。
かもしれないと言うのは、僕自身が、過度に自尊心を失いにくい性格だからです。
漆において、自分が「この仕事をやっていくのは難しいかもしれない」と思ったことは一度もなくて、
「必ず成功する」と言う確信は高校生の時に抱いた感情と一切変化していません。
まさに根拠のない自信です。

しかし、フリーランスで活動している人や
これからフリーランスを目指している人には、将来への不安を抱えている人
なかなかスタートがきれない人が多いように思います。
確かに不安定な立場に身を置くのは勇気がいるかもしれません。
なぜかと言うと、自尊心は得ることより失うことの方が簡単だからです。
例えば、
貧困や失敗によって自尊心は失われます。
やたら貧乏で食べるものにも困っている状況で
「自分は必ずできる!」って言うのは難しいのかもしれない。
何度挑戦してそれが失敗している最中に
「俺って天才じゃん」て思いにくい。

周りの目を気にしたら、結構恥ずかしい状況において
ポジティブな自分でい続けるのは、ハードル高いですよね。
ただ、はっきり言って周りの人間は自分が思っているより、誰かのことを気にしたりしない。
ユニクロを着て安いご飯食べてることなんてどうでもいいことです。
貧乏でも頑張ってたら誰かがご飯食べさせてくれるし。色々助けてもらえます。そう、自尊心さえ失わなければ。

とは言っても、自尊心ってただ存在しているものでも、保たれるものでもなく
努力という栄養で育ち、保たれるものです。
「根拠のない」と言っていても、そこには根拠があります。
毎日の努力と、積み重ねてきた時間が自尊心における自分ができる唯一の再現性です。

成果を出せるまでには自尊心が必要で、自尊心は努力によって保たれ、育てられる。
うまくいかない時はあるけど、それでもまた明日、嬉々として休まず仕事するのが大切。これからもずっとそう。