輪島ナウ4

輪島に来ております。
厚貝の修業4回目です。
今回の課題は前回と同じく、貝の肉彫りです。
この肉彫りという仕事、刃物だけでレリーフを作ってゆく工程なのですが
固い貝を彫り込むために刃物が切れる必要があり(刃物が切れるとは、刃物の研ぎが上手くいっており思い通りの切り込みができる事)、さらには彫刻的な技術と描写力を必要となります。
これが、とにかく難しくて、思うようになりません。

先生の見本通りに作ろうと思っても、そうはなりません。
その結果、正解がわからなくなって堂々巡りを繰り返してしまいました。
1度の輪島修業で一工程進む事ができれば良いのですが、そうもいきません。
でも、1度身に付けると一生の仕事となるのでとにかく頑張ろうと思います。

あとは、特に思うのですが
このような難しい技術を教えていただける事に感謝しています。
はっきり言って、自ら習得した技術を教えるという事はなかなかできる事ではないと思います。
この技術をしっかり身に付けて、僕も誰かに技術を伝えてゆきたいと思うのです。
それが伝統であり、僕ができる精一杯の感謝の表現かなと思います。