ブラック企業の作り方がわからない

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実は僕の作品制作は法人化して行なっています。
今期で5期目の株式会社です。

なぜ会社にしているかといえば、スタッフの待遇を良くしたいと思ったからです。
会社の設立というのは色々大変で、税金面や社会保障など学んだり
専門家の力を借りなければならない場面というのが多いです。
会社を運営するにあたっての、ルールはたくさんあり
そういうのを1つ1つ確認しながら進めていますが、
言われた通りにしていると、実にクリーンな会社が出来上がります。

ルールに従っているとあまりに融通がきかないから
正直、苦しい状況になることが多いです。
でも、それは社会とスタッフとの信頼関係のために厳守してるんですよ。
それが経営者の務めだと思っているから。
それに、嘘をついたり騙したりできない性格なので
ルールの中で最高の仕事ができるチーム作りを目指し、毎日努力しています。

そこで思うことが1つあります。
僕はブラック企業の作り方がわかりません。
ブラック企業って、自分やスタッフや社会に嘘をついているんですよね。
サービス残業ってどうやって強要できるのか
理不尽な独自ルールをどうやって作るのか。

それに、ブラック企業で働く気持ちがわかりません。
雇っている側と、雇われている側の認識に圧倒的な優劣みたいなのがあるのでしょうか。
「雇ってやっている」
「雇われている」
という間違った上下関係を僕は作ることはできません。
綺麗事ではなく、助け合ったり、お互いプラスになる関係性の中で
目的に向かうのが会社であり、組織だと思うのだけど、
一方が圧倒的に強い立場の状況で運営を続けることは不可能です。

厳しく聞こえるかもしれないけど、
「クビにされるかもしれない」
「次の働き口がない」
という不安があって、ブラック企業に勤めているのなら
実力が足りていないということです。
労働に対して利益が上回っているのなら会社もその人を手放せないし
待遇を良くしようと努めるはずです。

それでも待遇が悪いようであれば、やめればいいのです。
実力があれば間違いなく引く手数多です。


ルールを厳守し、嘘なく活動しようと思えば
ブラック企業を作ることは不可能でした。

逆に、ブラック企業が生まれるのは、そういう雰囲気を作っている
会社全体の責任なのかもしれません。
過度の依存関係がそれを許しているのです。

夢をもって働くことは良いことだけど
不利とわかっていても、何かに依存していたら
自分の心や体を消耗してしまいます。


ただし、経営者自身、スタートアップ時には必ず
長時間労働必用ですね。
会社はクリーンだけど、
個人としては超ブラックなのが制作のリアルです。