伝統工芸の弟子制度ってどういうイメージでしょうか。
住み込みで朝から晩まで師匠のそばで修行して
でも師匠は具体的には教えてくれなくて
背中を見て学べ的な。。。しかもタダ働き。
イメージはそれぞれだと思います。
https://togetter.com/li/1090705
このまとめサイトで、あるツイートが発端で炎上した内容が取り上げられています。
炎上の内容は西陣織の弟子募集。
全てはこのツイートから始まりました。
西陣織を習いたい、将来的に仕事にしたい方を募集します。ただし最初の半年は給与的なものも出ませんし、その後の仕事を保証はできません。ただ、この西陣織の職人が減りゆくなか、将来的に技術を覚えておきたい方に無料で教授いたします。詳細はDMで聞いてください。#西陣織 #京都 #着物
— りんどう屋 京都西陣織伝統工芸士 (@Rindouya) 2017年3月13日
何気ない後継者募集のはずが
「ブラック企業以下」「やる気搾取」などのヤジが飛び始め炎上したのです。
しかし、このツイート主はいわゆる炎上もととしては珍しく、
無礼な返信にもとても丁寧な対応をしています。
ツイートの主は西陣織職人の六代目で伝統工芸師のかたです。
炎上内容を簡単に説明すると、
○西陣織の後継者を募集
○お給料は当面出せない
○将来的に仕事があるかわからない
という内容のツイートに対して
○そんなこと言っているから衰退するんだ
○ブラック企業以下
○でも伝統は大切だよね
など、否定派と肯定派が入り混じった不思議な炎上が続いたようです。
このツイートがここまで炎上したのは
単純に弟子募集という意味合いに取られたからでしょう。
弟子という言葉には職業的なニュアンスがあり、将来暖簾分けのように
技術の裏付けと、仕事がある程度見通しが立つ状態の準備期間を言うと思います。
しかし、タダ働きで将来も仕事が無いとなると、
それはつまり趣味みたいなもので、欲しいのは西陣織を趣味にしたい人?と思ってしまいます。
実際にツイートが進むにつれ、
炎上したご本人も、がっつりプロではなく趣味からスタートしたい人に向けたツイートだったと言っています。
実は伝統工芸の産地で弟子制度が残っているところでは
ある程度システムがしっかりしています。
給料が出て、四年間師匠の元で仕事をするという修行が続いています。
ちなみに住み込み弟子というのはほとんどいなくなりましたが、
輪島の漆業界では、少ないですが徒弟制度が残っているのです。
続く
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