美術と学歴

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美術を学ぶ人、そして生業にしている人の中で、もしコンプレックスがあるとするなら。
お金の次に多いのが学歴だと思います。
ちなみに、僕は高岡短期大学という短大出身で、今は富山大学と合併して、母校は無くなってしまいました。
母校は美術とか漆のイメージは一般的にないから、学歴を武器にできる要素はありませんね。

では、実際の美術活動において学歴はどれくらいの影響力があるのでしょうか。
正直に言って、学歴は「あったほうがいい」ものだと思います。

ポイント、はなくてはならないものではないという事。

例えば、お医者さんになりたければ、医大に行かなければならない。みたいな条件って作家にはありません。
じゃあ、学歴があったほうが良いと思う場面とはどんな時か。
それは作家活動の最初期のうちです。
僕が作品を買う時、学歴で買うことはありませんが、
学歴が少し後押しになるような実感はあります。
例えば、Aさんの作品、Bさんの作品があって、僕の評価点が同じで、価格も同じ
一方が東京芸大卒で、もう一人が芸大以外なら、多分芸大出身の作家の作品の方が買いやすい。



まあ、同じ評価点、同じ価格の作品なんて現実的に起こり得ないですが、
仮にも芸大出身者の作家の作品を選んだのは、
難関を突破した経験があることへの評価です。
それも20代30代の作家の場合のみで、40歳を超えてると活動や作風が重要になるからあまり学歴は関係なくなります。
40代の作家の作品を「この作家は東京芸大出身だから買おう!」というのはあまりありません。
ただ、キャリアは積み重なって行くものですから、一生キャリアとして残りますね。
その意味でも「学歴はあったほうがいい」

学歴がある人は、それを自信にして前進し続ければいいし、
ない人も、活動の幅を広げて走り続けてれば良いと思ってます。

美術史だってそれを物語っています。