長所、短所どっちを伸ばした方が得なのか。

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は長所、短所どっちを伸ばすのが得なのか書いてゆこうと思います。


プロローグ
以前、昭和の価値観って「短所を伸ばしてこそ一人前」みたいなところがあったように思います。
苦手なことから逃げるのはダメみたいな空気感がどんよりと社会全体に漂っていたような。
一方で、最近は「得意なことを伸ばした方が良い」という価値観に置き換わってきた気がします。


実も最近まで僕も「断然得意なことだけを伸ばしていた方が良い」派でした。
だけど、ある言葉を思い出して、単純に割り切れないことが増え的なので書いてゆきます。

ある言葉とは「苦手を克服すると得意になる」という言葉。
これは僕が中学生の時のエレキギター教室のコウノ先生(漢字がわかりません)が教えてくれたこと。
先生の授業は反復練習が多くて、ドレミファ・・みたいな音階、ギターでいうスケールの練習をしてゆくのですが、
この練習って、最初から得意な人なんているわけないんですよ。

一音に2秒くらいかけて、ド、、れ、、、ミュ、、、、、、
って感じで恐ろしく時間がかかるし、最初は良い音が出ない。
「右手と左手で違う動きなんてできるか!!」って感じです。
という具合に、苦手から入るんですよ。

で、これを反復練習してゆくとドレミファとテンポに合わせて綺麗な音が出るようになる。
そこから反復練習を重ねて思ったメロディが自由に演奏できるようになるのですが、
このスケールの練習は苦手から始めて、指が覚えることで得意になるという実感があったのです。


このように「苦手の克服」にも利点があることを思い出しました。
では、苦手なことを克服するのが最善かというとそうではありません。

○肉体
○容姿
○知能

上記のことは、残念ながら生まれた時に割り振られた条件でその後の人生を生きてゆく必要がありそうです。
例えば、僕が今から「世界のトップモデルになってやるぜ」と血の滲むような努力をしても
身長170センチ代では無理ですよね。
オリンピックの100mで世界記録を作るというのも無理です。
肉体的な差異の限界は超えられないからです。

つまり
伸び代の無い苦手と
伸び代のある苦手

があるようなので、
自分の目指すジャンルを大きく括って、
その中で苦手を克服してゆくのはありなのかと考えます。


漆でいうと
塗りは得意だけど研ぎは得意で無い場合、
研ぎをしっかり反復して標準レベルまで持ってゆく。

英語だったら
スピーキングは好きだけど
単語は苦手な場合、単語を頑張ってみるとか。

というわけで、
大きな括りで得意を伸ばしてゆく中で
苦手が出てきたときは克服して得意になる方が得。

自分のスペックがそこで戦えるものでなく
伸び代が無い場合、その苦手に伸び代は無いのでさっさと諦める方が得なのでは無いかと最近思います。