5年間の狂気とこれから

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は制作時間がたくさんかかることの「良い部分」「悪い部分」を書いてゆきます。


(ちなみに作品名「軌跡」が正解です。ツイートは変換ミスです。←お知らせくださったコミュメンバーさんありがとうございます!!)
このツイートが多くの方に見ていただけて嬉しいです。
作品のクオリティに加えて5年間の制作期間というのが心の留まりやすかったのかもしれません。

制作期間が5年というのは僕の人生でも初で、
寝かしていた期間が無い5年なので本当に長期戦でした。

制作期間が長いことには良い部分と悪い部分があります。
正確に言えば良い部分はほとんどないのですが、個人的な成長みたいな抽象的な「良さ」があるので後半に書きます。

厳しいとしては
制作期間が長いと、本当にいろいろなことが起きます。
工房の貯金が尽きそうになったり、
スタッフがいなくなったり、
金相場がバク上がりしたり、
木地制作や塗りを断られ続けたり、
はっきり言って辛いことが多い。



当然その間その作品による収入は無く、支出が膨らむので
ある種の狂気が自分と作品に宿ります。

数少ない「良さ」とは
この狂気
極限の状態で作ってゆくので、精神力が鍛えられたりします。
こんな鍛錬望んでいませんが、
やり始めたら止められない。だからやり切る
体育会系のノリが必要だったりします。

それで、また性懲りも無く
新しい狂気に自分と工房を突入させようとしている自分がいます。
次の作品は何年かかるのか、日々の制作に加えてタイムリミットの無い挑戦が頭の中で芽生えています。

人生のうちであと数個しか作れないであろう狂気を未来に向かって打ち込みます。