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失敗をどう見つめるか

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は失敗について書こうと思います。

失敗、したくないですよね。
僕もしたくありません。

とはいえ、最近大きな失敗がありました。
10年以上出品を続けていた日本伝統工芸展の締め切り数日前に蒔絵を失敗してしまい出品できず。
しばらくはショックでした。
もうすぐ伝統工芸展の展示が始まり、やっぱり情報が入ってくるので、耳に入るたび苦しくなると思います。

でも、この失敗って自分の限界を越えようとして起こったことなので、
長い目で見れば悪いことばかりではないと思っています。
20年以上漆を続けていたら、失敗しない表現のストックをたくさん持っているのです。

でもあえて失敗の可能性があることに挑戦するのは、そのさきにもっと理想的な状態があると分かっているから
そこにリスクがあってもいい。


ここまでは自分の作業の失敗について書いてきましたが、
現在チームで制作しているので、チーム内での失敗も起こってきます。
その場合、自分でもびっくりするくらい怒らないし、狼狽なくなりました。
「失敗はあり得ることだ」と思っているので、
起こってしまっている現実の失敗にあまり怒りの感情がおきません。

経験から失敗しやすい場所を共有して、初めての作業を任せるときの失敗を最小限にしようと心がけています。


最初の話に戻りますが、失敗があり得る状況にいる限り、作品は前進し続けると確信しています。
昨日やっていたことの先に行く姿勢が、技術や美意識には必要です。

失敗は苦しいけど、10年後に安全な同じようなことをしているより、
挑戦し続ける方がいい。

美術作家としも人間としても。

作品説明文

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は作品集の文章について書こうと思います。
先日から「新しい作品集はこんな感じのものになります。」みたいなことを書いています。
過去記事はこちら

制作と並行して作品の説明文を書いてきました。
作品の性質に合わせて、全部で5000文字くらいかと思います。
メインは写真なので、適量だと思うけど、学識者による解説などがないから、本のボリュームからすると少し少なめかもしれません。
作品集で自作について書くことは前回から行っており、自作について文字で伝えるというのは喋るより気が楽だったりします。

とにかく自分の作品を自ら話してプレゼンするのは苦手なんだけど、文章だと熟考できるだけ作品の迷惑にならないような気がするのです。

当たり前ですが、制作がメインなので、執筆は隙間時間や帰ってから行ってきました。




 


校正
書いた文章を読み直して誤字脱字を探すのがとても苦手なので、
書き上がった文章からプロに校正を頼みます。
そうすると、出てくる出てくる誤字やら、人名の間違えのオンパレード
自分で書いているとわからないところや、専門用語が増えすぎてしまう場合、
適切なアドバイスをいただきながら校正してゆきました。


翻訳
今回は日英作品集にすることは制作当初から決めていたので、翻訳家にも文章を見ていただく必要がありました。
ただ、美術に強い翻訳家となるとちょっと検討がつかなかったので、
お世話になっている画廊に相談してご紹介いただきました。
日本人だと当たり前な部分でも説明が必要な部分に気付けないことが多くて、そういった部分に適切な説明を加えながら表現していただいています。


このように文章を書く、ということにも多くの人がたずさわってくれて一冊の本が完成へ向かっています。

作品写真、文章がどのように作品集に集約してゆくのか今から楽しみです。

ps 個展タイトルが決定しましたので、近日お知らせします。

作品集制作

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
もうすぐ5年ぶりの個展が開催されるので、日々忙しく作っております。
今日は今作っている2冊目の作品集の情報をシェアします。

2017年に制作した最初の作品集「浅井康宏漆芸作品集 ー光をめぐるー」
およそ20作品を掲載した作品集でした。

今回も個展に合わせて新しい作品集を作ろうと思います。当初、個展の出品作品のみの図録にしようと思っていましたが、
どうせなら30代の集大成的なものにしようと思い、過去作で行方がわかるものをお借りして、再度撮影しなおしております。
さて、それを全国から集めるために「宅急便で送ってください」とも言えないので、直接お借りしに行く全国行脚を行い
東京のスタジオに運ぶ→撮影する→お返しする。というのを繰り返して、ようやくリストの全作品の撮影が終わりました。


前回の作品集との違いは、まず、写真へのこだわりです。
販売開始したら公表しますがとても素晴らしいカメラマンに撮影していただいております。
作品写真はもちろん、取材に同行していただいたり、実家の漆の植栽地にも漆採取の撮影にきてもらいました。
作業風景の撮影も豊富に揃ってきました。



そして、
ブックデザインを得意としてくれているデザイナーにデザインを担当していただいています。
多くの展覧会や写真集の本を手掛けていて、一緒に仕事をさせていただいているだけでプロセスを学べて楽しいんですよ。

さらに、
印刷と紙質にもこだわります。
紙質は前回の作品集からこだわっておりましたが、今回は定型ではないオリジナルのサイズ、そして風合いのある紙を使って作品を印刷してゆきます。
プリンティングディレクターと細部を打ち合わせて本全体のプリントの調子を作ってゆきます。

僕、実はこういう作業があることを全く知りませんでした。写真があってプリントして本の形にするくらいの話だと思っていたのです。

全ての工程がプロの手を経て、一冊の本になってゆく。
期待は高まるばかりだけど、ひとつ大切なものを失ってしまいました。

それは
本の作りや紙質、印刷のクオリティに目がいって、持っていた作品集の作品自体を純粋に楽しめなくなった気がします。
美術書でも作り込まれたものは多くない。

今作っている作品集は僕が考えられる最高のクオリティのものです。多くの人の手と知識とアイデアに溢れたものができると思います。
楽しみにしていただければ嬉しいです。


ちなみに、今後の作品集制作の工程は
テスト校正(今ここ)→校正1→校正2→見本制作→印刷→製本
という流れです。印刷が始まったら、立ち合いします!楽しみです!

自分のキャパを知る

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は「自分のキャパ」について書きます。

キャパ 

キャパシティ(英: capacity)は、保持、受け入れ、または取り込む能力を言う。体積の概念に類似する。キャパとも略される。人の記憶力の許容範囲を示す場合など、日本語でさまざまな場面で使用されるが、ここでは、特に使われることの多いスポーツ用語としてのキャパシティを取り上げる。 Wikipediaより引用


最近コロナの影響でやらなければならないことが増えたり減ったりしていました。
○漆教室を休講
○ライブ配信
○clubhouse放送
○ブログ書く
○クラウドファンディング

など今年に入ってから、始めたことや休むことが割と複雑でした。
漆教室の休講で少し時間ができたので、ではclubhouseの配信をしてみようと
毎回ゲストを呼んでトークするというのを続けてみましたが、
漆教室再開とともに「これは忙しくなりすぎて、もたないな」と判断してclubhouseをやめました

続いて作品集制作のプロジェクトを開始し、忙しくなりすぎて
ブログ更新頻度を下げました。


日々の制作を続けながら以上のことを短時間で回していると
充実しているのです。
「うおーーー俺仕事してるわ!!」って楽しいのですが、
気づかないうちにイライラしていたり、スケジュールを忘れたりしてしまいます。

で「自分のキャパはこれくらいだな」と理解しました。
20代だったら何かを休むことなく猛烈に仕事しまくったと思いますが、
冷静に考えて僕は作家なので、clubhouseでの放送は有意義かもしれないけど
要らないことなのです。

絶対する仕事 ←作品制作
余裕があればする ←配信とか、発信

上記の内容を少し冷静に考えられるようになったのが35歳くらいかなと思います。
少し負荷をかけているくらいがちょうど良いけど、自分のキャパを知った上で仕事をしていないと
長期的に走り続けることができません。

特に最も大切なことを主軸に捉えて
プラスアルファの仕事にはキャパを理解して取り組む必要があるなと思う今日この頃です。

新しい情報がたくさんあって
目が回るような毎日ですが、目的と自分のキャパを知ることが
長期的に成果を上げる鍵かなと思います。

クラウドファンディングのお礼

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
漆芸作品集を作るというクラウドファンディングを終えて
少しゆっくりしている日曜日です。

クラウドファンディングのページはこちら

ありがたいことに目標金額を達成し、自己資金400万円+今回のクラウドファンディングで協力いただいた金額全部で作品集の制作に向かってゆきます。
もう少し資金を投入できないかと考えていて、完成まで融資や補助金などの検討を進めてゆきます。進捗については今後もアップしてゆきます。
とにかく今できる最高のものを作ります。


さて、今回のクラウドファンディングでいろいろなことを学べました
「人の気持ち」や「自分にできること」「自分の感情を整えることの大切さ」
大袈裟に聞こえるかもしれませんが、募集期間中色々と感情が動いて、
一喜一憂することが多かったです。

その中で、ほんの小さな言葉や、いいねのひとつ、シェアのひとつにとても暖かいものを感じたりしました。
それで、その一つひとつに恩返しがしたい気持ちが多分作品集を良いものにしてゆく原動力になるように感じます。

最後に
初めてプロジェクトとしてのクラウドファンディングを行ってみて
このサービスは「アートに相性がいい」と感じました。
お金が集まる。というのもあるんだけど「何よりも応援してくれている人がいる」というのが重要なのだなと。


実感としてのメリットとリスクについてまとめてみましたので参考にどうぞ

メリット
○資金調達ができる
○事前予約としての機能。例えば作品集を何冊作るか具体的に検証できる。
○応援の可視化

リスク
○まだクラウドファンディングが理解されてない場合がある
○そもそもクラウドファンディングが嫌いな人がいる
○悪目立ちするかもしれない
○プロジェクトが成功しなかったらどうしよう。

メリットとリスクについてはまたブログに書こうと思います。

今回のプロジェクトについては本当にありがとうございました。
最高のリターンをお送りしますので引き続きよろしくお願いします。

何度もページを開くたくなるような一生物の作品集を

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
毎日クラウドファンディングのことばかり言い続けておりますが、
あと6日でそれも終わります。いつもありがとうございます。


応援やシェアをいただいたおかげで開始10日目で第一目標の200万円を達成しました。
本当にありがとうございます。←本当に!

本来なら「作品集にはこれくらいの予算がかかる!なので目標は〇〇円です。ご協力をお願いします。」
という流れがスムーズだったと思うのですが、
初めてプロのデザイナー、カメラマンにお願いする作品集になるので
価格帯が読めませんでした。
色々と聞いてゆく中で600万円から1000万円必要だというのがわかってきました。
(上を目指したらどこまでも上がってゆくようです)
この辺の内容はYouTubeで話しています。

長いのでお時間ある時にどうぞ

11月の個展を目指して作品集の完成を設定して
作品集の制作も加速させてゆきますが「予算をどうするか」という大きな問題に答えが出ていませんでした。
そこでどうにか前売り販売ができないものかと思い、クラウドファンディングで協力してくださる方を募ることにしました。

ちょうどキャンプファイヤーが手数料70%引きというキャンペーンを行っており、
準備不足でしたが滑り込むことができ、短い期間設定でしたが第一目標を達成し、
自己資金400万円+クラウドファンディングで応援いただいたおよそ200万円の600万円の予算を確保できました。
ここからさらにクオリティを上げてゆくために、1000万円に近づけてゆきたいと思っています。
自己資金のやりくりや、銀行融資を含めてなんとか頑張ってゆきたいです。


ここまで焦って色々なことに挑戦しているのは
何事も次のステージへのステップになると考えられるからです。
前回作った図録は700冊ですが、僕の作品のひとつだと考えています。
今回作る作品集は1000冊から1500冊。将来この本自体に価値がつくようにしてゆきたいのです。

世界規模で活動を展開していった未来に
初期の最高傑作の作品集として、一人でも多くの方の本棚にある作品でありたいと思っています。

さて、今週でクラウドファンディング最終週です。
一人でも多くの方に応援していただけると嬉しいです。
何度もページを開くたくなるような一生物の作品集を目指します!

クラウドファンディングを始めて人の優しさに驚いた

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日はクラウドファンディングを始めてから感じた
人の暖かさについて書きます。

先日からクラウドファンディングを立ち上げて活動しております。
内容は11月の個展に向けて進めている作品集の制作資金のご協力のお願いです。

CAMPFIREコミュニティというコミュニティは前からしているのですが、
プロジェクトとしてのクラウドファンディングは初めてなのです。
なので、「協力が集められるのだろうか」と開始前から緊張しておりました。

構想段階からYouTubeで色々意見を聞いたりコミュニティで相談したり、
本当にたくさんの意見を聞きながらリリースしました。

今のところ順調に協力をいただいており
開始3日目の4月7日で82パーセントの達成です。
とりあえず第一目標をクリアできると嬉しいです。


それで、クラウドファンディングをはじめてみて思うのが
「あれ、なんで人ってこんなに暖かいのだろうか?」という驚きです。
本当に驚いています。
いろんな人に助けられて、メッセージいただいて
シェアとか拡散していただいて
資金面での後押しもありがたいのですが、
それにも増して精神的に個展に向けての力になっています。


僕は個人としてよくクラウドファンディングで応援していましたが、
ひょっとして僕の応援も誰かの勇気になっていたのかもしれないと感じました。

まだ始めて数日ですが、
クラウドファンディングの輪はもっと広がった方がいいと感じます。
特に物づくりとの相性はいいです。

制作や発表ってどうしても
ジャンケンみたいに結果が出るまでわからない勝負みたいになってしまうけど、
あらかじめ応援をえた状態で活動できるのはとてもありがたいです。


最高のリターンをできるように頑張ります。
よかったらクラウドファンディングページを覗いてください。

自分のクローンを作る

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は自分の時間を最大化させる方法について考えて行こうと思います。

自分の時間って24時間しかないけど、
それはあまりにも惜しい。
やりたいことはたくさんあるのに、言いたいことはたくさんあるのに
食事を取る時間とか、睡眠時間とか、それらを引いてゆくと
自分の時間って案外少なかったりします。

まあ、1日は24時間しかなくて、一年は365日しかないから仕方ないけど、
ウェブの力を借りると時間をハックできることに気がつきました。


よく「自分がもう何人かいたらな」と思っていましたが、
実はそれに近いことができます。
方法は「アーカイブを残すこと」

このブログもそうですが、
自分が今考えていることを書いて残しておくと
何年か先の誰かが読んでくれるかもしれない。

YouTubeLiveで話した内容や
解説した作品が誰かの心を動かすかもしれない。

現実の自分が1時間話した内容でも
アーカイブとしてYouTubeに存在し続けてくれると
その都度過去の自分が誰かに語りかけることが可能です。




ウェブのおかげで表現の幅(ブログや動画など)は広がったけど
本質的に僕の制作活動も
「自分を分散させて保存する」活動そのものです。
作品を作って誰かの心を動かすということは
本質的に変わっていないと気が付いたのです。

その形が漆の作品かデジタルのデータなのかの違いはありますが、
それくらいの違いしかないとも言えます。

作品は1000年ごまで生き残って、何人もの心を動かす装置だとすれば
僕が記録を残しているデータは幅を持たせた装置とも言えます。

僕が作業机に向かっているその瞬間にも
作品とアーカイブされたデータは誰かのために働いてくれています。

売れるまでに時間がかかる理由

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日はなぜ美術の世界では売れるまでに時間がかかるのか、今僕が考えていることを書きます。

実は同時代でいい作家はたくさんいると思うんです。

でも実際「売れている」状態の作家って少ない。専業で作家を続けるのって難しい。
売れるとか売れないみたいな過去記事はこちら売れる作家と売れない作家に書いたので気になる人は見てください。

売れるとか売れないとか美術の世界ではどうでもいいと言われるかもしれませんが、
僕は作家という職業を選んで生きているので、一作でも売れないと即退場という世界観の中で生きているつもりです。
それで、物が売れる理由というのをいっぱい考えてきたんです。
たくさん本を読んできたし、実地で考えたこともたくさんあります。

それでひとつ教訓があるとすれば
「時間を味方にすること」だと思うのです。
よく考えてみてください。
好きだけど、歌手の名前を知らない曲ってありますよね。(鼻歌で歌えるけど誰が歌ってるんだろ?みたいな)
好きだけど画家名知らない作品っていっぱいありますよね。(この絵教科書に載ってるけど、誰が描いたんだっけ?)

上記の状態であるうちは、CDをかったり画集を買ったりしませんよね。
「〇〇の新曲いいよね!」とか「〇〇の新作漫画面白そう」と言って初めて購買行動に出たりします。
まあ、CDとか漫画なら衝動で買えるかもしれないけど、作品となるとそうも行かないことが増えてきます。

つまり、芸術的な感性って実は瞬発力ないと思っていて
何かを認識するまでに何度かその物事を通過しないと、〇〇をリアルに認識できないのが人間です。
逆に言えば、何度も誰かの感性に接触する機会があれば覚えてもらえる可能性が上がります。



テレビCMもきっと何度も出会うことで覚えてもらう役割を果たしているんです。
ソフトバンクのCMは興味なくてもなんとなく覚えてしまっているし、いろいろなシーエムソングを口ずさんでることもあります。

たぶん僕たち人間は生きる以上の情報を認知するまでにある一定の接触を必要とするんです。
なので、きっと表現を伝えるには時間がかかる。でも時間を味方につけることができれば可能性が広がります。

何年もひとつの物事に触れて、課題が突きつけられたとき、
どうしようもない魅力に取り憑かれたりします。
美術家が売れるまでに時間がかかるのは、その思想が共有されるまでに時間がかかるからだと思います。
思想を伝えるためには時間が必須なのかな。

5年間の狂気とこれから

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は制作時間がたくさんかかることの「良い部分」「悪い部分」を書いてゆきます。


(ちなみに作品名「軌跡」が正解です。ツイートは変換ミスです。←お知らせくださったコミュメンバーさんありがとうございます!!)
このツイートが多くの方に見ていただけて嬉しいです。
作品のクオリティに加えて5年間の制作期間というのが心の留まりやすかったのかもしれません。

制作期間が5年というのは僕の人生でも初で、
寝かしていた期間が無い5年なので本当に長期戦でした。

制作期間が長いことには良い部分と悪い部分があります。
正確に言えば良い部分はほとんどないのですが、個人的な成長みたいな抽象的な「良さ」があるので後半に書きます。

厳しいとしては
制作期間が長いと、本当にいろいろなことが起きます。
工房の貯金が尽きそうになったり、
スタッフがいなくなったり、
金相場がバク上がりしたり、
木地制作や塗りを断られ続けたり、
はっきり言って辛いことが多い。



当然その間その作品による収入は無く、支出が膨らむので
ある種の狂気が自分と作品に宿ります。

数少ない「良さ」とは
この狂気
極限の状態で作ってゆくので、精神力が鍛えられたりします。
こんな鍛錬望んでいませんが、
やり始めたら止められない。だからやり切る
体育会系のノリが必要だったりします。

それで、また性懲りも無く
新しい狂気に自分と工房を突入させようとしている自分がいます。
次の作品は何年かかるのか、日々の制作に加えてタイムリミットの無い挑戦が頭の中で芽生えています。

人生のうちであと数個しか作れないであろう狂気を未来に向かって打ち込みます。