カテゴリー別アーカイブ: 漆に生きる日々

「00:00 Studio」作業配信のすすめ

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は最近毎日やってる「作業配信」について書きます。

最近のツイートは締め切りに追われてることもあり、
00:00 Studioの配信のお知らせばかりになってました。

フォローしてくれている方々の中には「何してんだろ?」と思われた方もいらっしゃたのではないかと。

説明すると 「00:00 Studio(フォーゼロスタジオ)」https://0000.studio
というプラットフォームを利用して作業のライブ配信をしていたのです。


配信のきっかけは


このツイート

漆を濾すだけの動画なんだけど、1000いいねを超えてます。
「僕にとっての日常に価値があるのか!?」と驚きました。

また、毎週土曜日17時から配信しているYouTubeLive
締め切りに追われて、奥の手として「時間がないので作業配信しながら質問に答えます!!!」と言って配信したら
わりと「面白い」とか「ためになった」という声をいただき
「作業配信に価値があるのかも」と感じ始めました。

そこからできたばかりのサイト
「00:00 Studio(フォーゼロスタジオ)」を使って作業中継を開始しました。


最初は懐疑的

最初は配信に価値があるのか分かりませんでしたし、
誰がみてくれるのかわからなかったです。

しかし、回を重ねるうちに、
「昨日の作業はどうなりました?」みたいな会話が生まれるようになって、
なんとなく懐かしい感覚を覚えるようになりました。

それは
「ああ、これは学生時代の漆研究室だ」
という感覚

そして、いつも配信している方のページに挨拶してから配信を始めたり、
スマホの画面分割を利用して視界の片隅で配信を見たり

お互い試聴・配信にはそこそこに作業を続けている感じが懐かしかったです。


思っていたのと違う文化が作られてゆくかも?
配信を始める前は
「プロの仕事を公開」というイメージで続ければいいかと思っていたら
コミュニティとしての作業配信が思ったより面白くて
「図書館で勉強」「スタバで仕事」みたいに
人のいるところで仕事するのが好きな人には向いているなと思いました。

あとはコロナの影響で大学に行けない学生さんはスマホ一つで配信できるから
友人と作業してもいいかもしれません。

YouTubeがバラエティ一辺倒から幅と厚みを増したプラットフォームに展開しているように
ライブ配信もバラエティ以外の進化が進むと思っています。

僕たちの日常作業には思ったより、価値があり、それを共有することに物づくりの未来があるように感じてます。

よかったら見にきてください。
そして一緒に作業配信できたら嬉しいですね。

https://0000.studio/Asai/broadcasts/8e4ed340-b9fc-4c9c-94a5-fd39612e264a/archive

ライブ配信と美術の相性について考えてます

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日はライブ配信と美術について考えてること。いや、迷ってる事について書こうと思います。


昨年の4月くらいから始めたYouTubeLiveですがおかげさまで
土曜日の17時からの配信は休むことなく続けることができました。

「真面目な漆専門番組」をコンセプトに約一時間漆についての講義や質問箱回答などを行なっています。


あと最近作業中継もありかなと
0000studioと17Liveというプラットフォームで
作業中継しています。

今日のテーマは後者の作業中継の未来です。
0000studioは完全なる作業配信用プラットフォームとして最近リリースされたサイトで
当初は漫画家の配信サイトだったのですが、
ここに美術や工芸制作を突っ込んでみようと思ったわけです。
0000studio僕のページのリンクは以下
https://0000.studio/Asai




作業配信はYoutubeのようにまだ流行っているわけではないで
これからどのような進化が見込まれるかわかりません。
そして、配信を重ねる事によって
作家としての印象を損ねてしまうかもしれません。

○画質
○音声
○内容
には高いクオリティで配信を行い
YouTube全体のようなバラエティよりの配信にならないように気を付けています。

だけど、前例がない以上プラスに転じる活動になるか、本当にわからないのです。
漆やってる人に技術的なヒントや
図書館で勉強したり、カフェで作業するような薄い一体感はあるかもしれません。


今後配信を続けて
僕のキャリアが続いた時に
膨大な量の作業配信、YouTube配信が高画質で残っていたら
そこには何らかの意味があるように思えてきました。

30代の自分のリアルがそこに残ることは
塊で捉えると、表現活動そのものかなと。


動画文化自体は今後発展してゆくことは明らかです。
芸術活動と動画の親和性は高いと思っているので、
何を何処までやれるのか、
探りながらずっと先の自分にメッセージを残してゆこうかと思います。

キャンプファイヤーコミュニティをアップデートします。

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は来年に向けてキャンプファイヤーコミュニティのサポート内容をアップデートすることをお伝えします。

まず「キャンプファイヤーコミュニティって?」という方に

CAMPFIREというクラウドファンディングサイトが提供するコミュニティ機能が
CAMPFIRE commnityです。特徴は単発のプロジェクトではなく、
長期的に活動を共有し企画者は内容に応じてリターンをおこなう月額会員といったところです。

今年の4月から始めていろいろな活動を通して応援いただきました。


コミュニティを運営している中でいろいろなご意見をいただきました。
それを反映させるため現行のサポーターさんに向けてサービスを拡充してゆきたいと思いました。
(※コミュニティの仕様上サービス内容をサイト内で変更できないので個人的にサービスを増やす形になります)
拡充ポイントは3つ

1、今まで別に設定していた作品サポートコース(酒器、帯留、特別)の方々にも

図録を含むブックサポートコースのリターンをプラスさせていただこうと思います。
(来年1月の漆芸展以降となります)

※ここからは業務連絡的な内容となります。

今作品サポートとブックサポートをしてくださっている方は1月後半に

ブックサポートメンバーを退会していただいても同等のリターンをお返しできますので、ご検討お願いします。

※業務連絡以上


2、全てのサポーターの皆様に図録を送ります

来年の一月までに登録してくださった皆様にも来年発行予定の個展図録をお送りしたいと思います。

完成までお楽しみになさってください。


3、ブックサポーターの皆様には

ブックサポーターの皆様にはこれまで同様、

発行される関連書籍+公募展図録

あと個展図録に彩色した絵とサインをつけさせていただきます。

無地ご希望の場合、無地でお送りします。


以上3点のサービスを行います。
また作品リターンについても追加・サービス拡大をしてゆきますので
決まり次第お知らせしてゆきます。

月末に入るより、課金のタイミング的に月初に入った方がお得だと思うので、ご興味があっても月初にご登録していただけると嬉しです。

努力できないときに考えること

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は「最近努力できないな」とか「自分、ガンバレてないな」と思うときに
考えることについて書きます。


プロローグ
昔から自分は「努力家でいたい」という思いが強くて、
それを実行してきたつもりですが、どうしても「努力が足りてないな」という時期はありました。
そういうときに自分を責めるんです。「なんでこんなこともできないんだ!!」と。

しかし、
努力や工夫にはエネルギーが必要だと気が付きました(当たり前ですよね)


【体力のように精神にも保たないとならないエネルギーがある】
肉体には限界があるのは、頭で考えたらわかります。
例えば生身の体でエネルギーの補給や休息をとらず走り続けるのは不可能と理解できますよね。
精神的な分野においてはなぜかエネルギーの配分が雑になる自分がいます。

だけど、努力や新しいことへの挑戦って、思っているより精神の余裕が必要です。
簡単にいうと精神の体力のようなものがあるようです。
この部分ってなんとなく精神力や根性論みたいに「気持ちでどうにかなる」と感じがちだけど
そもそも余裕がないと努力などできないことがわかってきました。


【追込み期間中には努力などできない】
例えば、締め切り期間中に「新しいことを始めよう」と考えたって
実際にはうまくいきません。締め切り前に14時間作業をした後に「よし英単語を20覚えよう」とはならないんですよね。
1日くらい出来たとしても継続は難しい。

そういうときに「自分はダメだな」と思いがちですが
そこで改善すべきは、自分の精神力ではなく単純に時間がない現状だったりします。
試しに、締め切りをクリアして数日たてば「よし、新しいことに挑戦してみよう」と必ずなります。



なので「何も出来ない」時、「少しのことでイライラする」時、
自分の性格的な弱点ではなく
単純に時間と体力が足りていない状況を疑ってみることにしました。
そうすると「自分の原因というより状況が合っていない」と思えることが多くなってきて
「状況が改善すれば必ず最善の努力ができる」自分がいると気が付きました。

うまく出来ない時って自分を責めてしまうことが多いですが、
そういう時は単純に自分にとって大切な時間が足りていないことが多かったり
忙しすぎて余裕がない時が多いです。

時間や自分を取り戻した時、必ずできる自分になると思えれば
「努力できてないけど、今はHPが足りていないだけだ」と考えられます。

精神力も体力のように考えて
必要な栄養と休養を与えてやれば、どうせまた走り出します。

心なんてそんなものだと思います。

Youtube Liveを続けて思うこと

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
少し前から始めた「Youtube Live」
毎週土曜日17時から1時間、知的好奇心高めの人だけに向けた
マニアックな漆トークを繰り広げております。


このライブは「人気を集めてYoutuberになろう!」というのは毛頭無く
漆が好きな人に、わかりやすく漆情報を届けたいと思いで始めました。
なので、今後も特に人気が出るようなテーマを狙うこともなく
「漆愛の塊」として放送してゆこうと思います。

もうすぐ放送10回になると思うのですが、
毎回1時間というのは割とハードル高い放送だと思います。
僕自身も話だけで1時間というのは最初不安でした。

内緒ですが最初のうちは前日から車の移動時にずっと練習していました。

この放送の1時間話し続けれているのは
ブログのおかげだと気がつきました。
理由は

○思っていることを言語化できる訓練としてブログが役立っていた。
○成果がすぐに現れなくても、続けていれば上達する。
○楽しいと思えることは続けられる。



以上のように、ブログを書いてきたことで、得た気づきや言葉が
案外Youtubeにも役立っています。

そういえば、物書きの人で話し上手は多い気がします。


僕は漆芸作家だから文章のプロにもトークのプロにもなろうと思っていませんが、
自分のやっている「美」に関して伝える方法はなんでもやりたいと思っています。

いつも言っているように作家の仕事とは「作り」「伝える」ことだと思っています。
これからも毎週楽しんで漆の面白さをこれからも叫んでゆきますのでどうぞよろしくお願いします。

追伸,Youtubeのチャンネル登録者数が1000人を越えるとスマートフォンでライブ中継ができるようになるようです。
出張などがあるとライブ中継できなくなってしまいますので、スマートフォンで中継できるようになると嬉しいです。
なので今のところチャンネル登録1000を目指しています。
よかったら登録お願いします。

https://www.youtube.com/channel/UCQ1TYOqpyFVn4Up0YtknEQA?view_as=subscriber

【浅井康宏】漆芸制作室プロジェクトサポーターを募集します

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
CAMPFIRE community https://community.camp-fire.jpというサービスを利用してサポーターになってくれる人を募集します。


そもそもCAMPFIRE communityって?
CAMPFIRE とは大手のクラウドファンディングを行っているサイトです。
クラウドファンディングとは

クラウドファンディングとは、「群衆(クラウド)」と「資金調達(ファンディング)」を組み合わせた造語で、「インターネットを介して不特定多数の人々から少額ずつ資金を調達する」ことを指しています。

(campfire HPより引用)

つまり、新しいプロジェクトや商品の開発にあたり共感してくれる人をインターネット経由で募集する仕組みです。
最近はコロナウイルスの影響でクラウドファンディングが一般化してきました。


今回僕が始めようと思うのは単体のプロジェクトではなくて、
少し長期的な活動を考えています。
そこでCAMPFIRE communityというプラットフォームを利用して
毎月のサポートをしていただき、それに対してリターンを行う仕組みです。
当面の大きな目標は2021の個展と、それにともなう制作と会場設営などの活動全般を応援してくれる人がいたら嬉しいと思いスタートしようと思いました。


もともと雑誌や展覧会の案内などをできるだけ広く紹介したいと思っていましたが
送る先は知り合いが中心だったので
関心を持ってくれた方に定期的に展覧会案内や図録や雑誌を送れる仕組みを考えていました。

ブックサポートメンバーに登録していただけたら、それが可能になるので
今月末に特集していただいた「淡交」6月号の「螺鈿特集」からお送りしたいと思います。

他にも作品サポートコースとプレミアムコースという12ヶ月おきに作品をお送りするコースを作るので
僕の作品に興味がある方に応援していただき、オリジナル作品をお送りできればと思っております。


美術雑誌や展覧会図録は普通の本に比べて入手がしづらく
サポートしていただくことで自動的にお手元にお届けできます。

作品もほぼ一般販売していないし、個展に足を運ぶのが難しい場合
紹介する機会がなかったので制作風景を紹介しながらお届けできる仕組みに共感していただけると嬉しいです。


最後に

今回のプロジェクトはコロナとは関係なくたまたまこのタイミングでの紹介となりました。

工房は休止しておりますが、僕は元気に毎日仕事しております。
主目的はSNSのようなコミュニティの延長として考えており、
作品コース、ブックサポートコースともに楽しんでいただきたいと思ってます。

今まで公開できなかった公募展用の制作過程や
ディープな活動内容の共有など一般公開しにくかった部分での情報交換ができればと思っています。


漆芸制作の活動を立体的に楽しんでいただける方に共感していただければ嬉しいです。
現在サイトの審査中なので、通ったらまたおしらせします。

各コースの詳細

500円/月
○Facebook の非公開グループにご招待します。
グループ内でプロジェクトの進行や制作の最新情報を投稿してゆきます。

○参加する展覧会や公募展の案内やチケットをお送りします。

○気軽に応援いただけると嬉しいです。

1,000円/月
○雑誌や新聞など掲載された発行物をお送りします。

○年間3回出品する公募展の図録をお送りします。

○2021年制作予定の「浅井康宏 蒔絵作品集(仮)」が完成しましたらサイン付きでお送りします。

○Facebookの非公開グループにご招待します。グループ内でプロジェクトの進行や制作の最新情報を投稿してゆきます。

○参加する展覧会や公募展の案内やチケットをお送りします。

12,000円/月
○全て日本産漆を使って作った新作酒器(150,000〜200,000円相当)を12ヶ月ごとにお送りします。

○Facebook の非公開グループにご招待します。
グループ内でプロジェクトの進行や制作の最新情報を投稿してゆきます。

○参加する展覧会や公募展の案内やチケットをお送りします。

12,000円/月
○全て日本産漆を使って作った新作帯留(150,000〜200,000円相当)を12ヶ月ごとにお送りします。

○Facebook の非公開グループにご招待します。
グループ内でプロジェクトの進行や制作の最新情報を投稿してゆきます。

○参加する展覧会や公募展の案内やチケットをお送りします。

30,000円/月
○全て日本産漆を使って作った新作の小さい作品(450,000〜500,000円相当)を12ヶ月ごとにお送りします。

○Facebook の非公開グループにご招待します。
グループ内でプロジェクトの進行や制作の最新情報を投稿してゆきます。

○参加する展覧会や公募展の案内やチケットをお送りします。

※画像の作品は参考作品です。今回は別デザインの新作を制作します。
※制作前に打ち合わせを行い、どのような作品を作るか大まかに話し合います。
例えば「ソムリエナイフ」や「特注のペンダントトップ」などアイテムを決定してゆきます。
※意匠に関しては一任していただきます

漆植栽で1番重要なこと

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文化財修復が原則的に日本産を使うことになり
それまで冷遇されてきた日本産漆の需要が拡大しました。
それまで国内使用における国産漆の使用比率が2%〜3%だったのですが、
昨年は5%になったようです。
これは朗報ですが、漆の全体使用量が減ったこともあります。ただ、国内の生産量は増えています。


さて、そもそも漆とはなんでしょう?
このブログの読者さんはご存知の方が多いと思いますが、
僕たちが制作に使用している漆とは「漆の木」から得られる樹液です。

樹液なので樹木を育てる必要があって、
樹液を得られるまでに10年から15年ほどかかります。
その樹木の幹を傷つけて漆液を1滴ずつ集めてゆきます。


漆の木は山に勝手に生えている山の木というイメージがあるかと思いますが、
実は典型的な里の木です。
人間が植えて手をかけなければ育ちません。

父と一緒に16年前から漆栽培を始めて現在およそ200本の漆が鳥取に植わっています。
しかし、200本全てが順調に育っているわけではありません。
実は10年以上育てても幹が全く太くならないものもあります。

僕たちが育てている漆は西日本を中心に根を分けた分根法で増やしたものです。
その産地によって成長度合いが大きく違います。
葉の形や幹の様子から全く違うので「これ、本当に同じ種類なの?」と感じるくらいです。


漆の栽培は今後さらに必要になってきます。
そこで、大規模な植栽を行う場合、複数の産地のものを植えるのが必要だと考えています。
必要条件として最も大切なのは成長速度です。

土地と親木の性質の相性もありますが、
育たないと漆が採取できないので、どの品種が育ちがいいかわからない場合複数種植えなければなりません。
次に重要なのは採取量です、葉の少ない木、幹の細い木は漆液の採取も少ないので土地の広さに対しての不利になります。
漆の質はその後です。

漆芸作家としては
○乾きが早い
○透けが良い
というのが扱いやすいですが、
精製や複数混ぜることで性質を調整できるので
植栽と制作を行っている立場から、
成長が早いことと採取量が多いことを第一に考えて植栽地が広がってゆくことを望んでいます。

もし漆の木にご興味がある方いらっしゃいましたらぜひ鳥取の漆の木を見にきてください。

自分の仕事価格を勝手に安く見積もってしまう人へ

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こんにちは、漆芸作家の浅井康宏です。
今日はフリーランスあるあるだと思うのですが、
自分の仕事価格を安く付けてしまう人の気持ちと、僕の考える対策を書こうと思います。


プロローグ
フリーランスで仕事していると、
仕事の価格を決めるという重要な業務がのしかかってきます。
時給や月給計算ではない難しさがあります。

僕の場合。
活動初期はとにかく自信が持てなくて、
出来るだけ安い価格でいい仕事をしようと思って見積もりを作っていました。
ちなみに20代の頃は親戚に頼まれた家紋の蒔絵や
おわん制作などをしていました。

問題の作業料ですが今から考えると、
とてつもなく安い価格で作業していました。
おそらく材料費を引くと時給計算すると1時間で200円〜500円くらいだったと思います。


なぜ安く見積もっていたのか
実は、自分の仕事を売る時
「相手のお金を奪ってしまう」という心理が働いていました。
直接相手が見えるだけに、「お金をもらってしまって申し訳ありません」という気持ちがあったんです。

普通に考えたら、「仕事をしてお金もらうのだから申し訳ないなんて思わなくてもいいのでは?」と思われるかもしれませんが、
当時の僕はお金との付き合いがとても下手でした。
根本的に自分が生み出した価値にお金という対価を結びつけるのが苦手だったのです。


転換期
僕が仕事をする上で、作品価格について冷静に向き合えるようになった出来事が2つあります。

1、人間国宝 奥山峰石先生に仕事を頼まれる
以前のブログ(https://asai-urushi.com/blog/仕事の値段を決める方法を教えてもらった話/)でも書きましたが、
先生は僕の制作活動を支えてくれるため、時折ご自身の作品の蓋の制作、グループ展での作品購入など、公私共支えてくださいました。
そして、いつも「次も引き受けても良いと思える価格を付けてください」と言って、僕が伝えた請求金額より多く支払って励ましてくれました。

ときに厳しく「ちゃんと仕事になる価格を付けてください」と言われたことが、
職人として、作家として生きてきた先生の実践的な教えでした。


2、最高の消費者を目指す
これは明日からでもできることなので、自分の仕事の値段を決めるのに自信がない人はぜひ、自分の業界の中の最高の消費者になってみてください。
僕の場合は美術業界なので、好きな作家の作品を積極的に買っています。
「なんで消費者になると、価格をつけるのに罪悪感がなくなるの?」と思われるかもしれませんが、
好きな業界の好きなものを買うと、
心から「こんな素晴らしいものを作ってくれてありがとう!」と思えるのです。
そして今まで囚われていたお金という得体のしれないものが
価値の交換ができる素晴らしいものへと変化しました。

消費者になってみて、今まで買ってくれた人が
「ありがとう」と言ってくれた言葉の意味がわかったのです。


お金との付き合い方や、
罪悪感のような感情。
フリーランスになると色々な悩みが生まれると思うけど、
自分が作るものが多くの人に喜んでもらえて、
そして自分の活動も加速させるために一歩ずつ階段を登る方法は必ずあります。

97%中国産頼りの日本の漆業界について

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こんにちは漆芸作家(シツゲイサッカ)の浅井康宏です。
今日は先日多くの方にご意見いただいた日本産漆について書きます。


プロローグ
現状日本の漆使用量の97パーセントは中国産頼りです。
しかし、数年前までは98パーセント中国に頼っていたというデータだったので、
1パーセントでも回復したことになります。

ツイッター上で多く寄せられた疑問は2つ
○品質はどう違うの?
○価格はどれくらい違うの?


1,品質の違いについて
品質については、中国産と日本産の差はあまりありません。
実際に化学分析してみても極端な差は出ないはずです。(今回は科学的なデータの掲載はしません)

作り手の感覚からすると、
日本産は湿度を与えることにより硬化する漆の特性をコントロールしやすい側面があります。
これは、日本産漆が採取時期によって、特徴を持っているからです。

初漆=乾きが早いが透けが悪い
盛漆=乾きは程よく透けが良い
末漆=乾きが遅く、透けが悪い

上記の特徴を生かしてそれぞれ、絵漆、塗り用の漆、下地と使い分けることができます。
たぶん輸入された漆は全てのシーズンのブレンドなので、平均的なパフォーマンスを見せてくれます。
日本産は産地や採取時期を選んで使える分、上級者向けであり、
扱いが難しい側面があります。

※ツイッターで中国産は日本産漆より紫外線に弱いという情報をいただきました。
これについてはソースを確認し、また漆屋さんにデータをいただきながら正しい情報をいずれアップできればと思います。
今回は明言を避けます。


2,価格の違いについて
価格の違いについては、日本産が中国産の5〜8倍であると思います。
最近は自家製の漆を使っているため、相場がわかりませんが、だいたい上記の範囲でしょう。
日本産、中国産ともに年々価格が上がっています。
将来的には中国産の漆も高騰することが予想できますね。


上記のように、あまり特徴を打ち出せていないが価格が高いというのが現状で、
長い間、国産漆は苦労してきました。
採取法が原始的で、採取総量を増やせないのが問題で、
機械的に生産量を増やしコストを抑えることができれば、
将来中国産の漆の値上げも考えれば、国産漆の使用量が回復することも可能なはずです。


最後に
文化庁が平成30年より国宝・重要文化財建造物の保存修理に用いる漆を原則的に国産を使うように決定しました。
これによって、それまで余っていた日本産漆が突然足りなくなりました。
しかし、漆の生産までには長い年月がかかります。

首里城の消失も含め国産漆への関心が高まっている今、
明日のための植栽は急務であると感じます。

漆に関心を持ってくれる方が一人でも増えると嬉しいです。

ゼロをイチに変えてゆく

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今回の記事では僕が物作りの生き方に悩んでいた20代の頃の不安と
振り返ってみて、その時期にやっておいてよかったことや、
失敗経験から見つけた活動の本質を書こうと思います。

2013〜2015年あたり、僕は焦っていました。
「個展をしたい!!」という気持ちが膨らんで、
とにかくいろいろな人に会い「個展がしたいです!」と言いまくっていました。
それでもまったく結果が出せなくて苦しい時期でした。


僕はその頃、作家としてのキャリアの成長曲線は
なだらかな右肩あがりだと思っていました。
だから、長期間平行線しか描いていない自分のキャリアが
ゼロのまま30代に突入してしまうのではないかと怯えていたのです。
漆芸作家は極端な寡作(かさく)なので、制作面での焦りもありました。


結論から言うとキャリアの成長曲線は
ある時点で急激に上昇し、平行し、また上昇すると言うイメージの方が近いと感じています。
例えば、
◇インパクトのある個展を開く
◇雑誌に紹介される
◇テレビに出る
◇賞をとる
◇相性抜群のギャラリーと仕事する

など、何らかのきっかけで一気に認知されることがあります。
最初の上昇ポイントに到達するまでは、とにかく苦しいし、無力感があります。
活動してもゼロが続く感じです。

そして、ここがポイントなのですが、最初の上昇ポイントが訪れても
自分を取り巻く環境は、おそらくそこまで変わりません。
本人的にはゼロではなくなったから
「これからすごいことが起こるかも!!」と思うのですが、
実際はあまり変わらない明日が来て、明後日がきます。
(認知と変化は時差があります)

僕がそうだったのですが、全国展で賞をいただき
NHKで作品が少しだけ登場して喜んだけど、周囲の変化は感覚的に「無」でした。

ただ、このような機会でキャリアがゼロからイチになったと言えます。
なので、とにかくアクセルを踏み込みましょう。


その後、また平行線を歩み、小さな足し算や掛け算を続けていって、
自分の活動が加速してゆく実感があります。

ゼロの時代が長くても、
変化がわかりにくいイチの期間も歩みをやめず、
前を向いて歩んで行くことができるならば、
ふとしたきっかけで、足し算や掛け算が自分を次のステージに押し上げてくれます。


結論としては
○結果が出ない時期は長い(焦っているからそう感じる)
○ゼロからイチになってもあまり変わらない(実際は変わってるけど、実感は少ない)
○歩みを止めたり、休んだりするとずっとゼロのまま
○とにかくもがいていたら思わぬところからチャンスが来る
○チャンスが来たら迷わず掴む!!(納期大丈夫かな?自分のキャパ超えてない?とか考えない)

このように考えながら、日々活動を続けています。