漆のおすすめ本 沢口悟一著 「日本漆工の研究」 リライト記事

漆制作者にとってのバイブルともいえる名著です。
内容が広く深いので完全に実用書といえる本書ですが
漆工史もしっかりと網羅されています。

また、産地ごとの漆器の特徴を紹介されていますし
写真も多いのでわかりやすいです。

布製ハードカバーに化粧箱付きといった豪華な佇まいなので
作業場に置いてペラペラめくるのには不向きですが
制作に必要な事がほぼ全て書かれているので
技法の復習や、調べごとには最適です。
巻末に索引があるので用語から調べる事ができるのも便利です。

ただ、作者は技術者ではなく研究者としての側面がつよいため
現実的ではない事が書かれていたりもします。
伝統的な技法を解説とともに、簡略された方法論の提案が随所にあります。
科学素材を使ったものや、ちょっと現実的に厳しいんじゃないかと思えるような
提案がいくつかあります。
この技法は難しくて、熟練の技術が必要なのでこういう方法でやってはどうか?
という感じでたくさん提案してくれます。。聞くところは聞いて流すところは流しましょう。

僕は技術の習得には時間がかかるので、それらの簡略法は今のところ手を出さないで
基本に忠実にしていようと思います。
いずれは試してみたい事もあるので、これから先も何度も見直す一冊です。

しかし、そういった提案がたくさん書いてあるというのは、著者の情熱と研究が
あってこそと言えます。全てを含めてすごい本である事は確か。

日本漆工の研究」1966年をどうぞ。

この本は初版が1933年です。
その後、1966年に復刻されました。
僕が持っているのは復刻版の1966バージョンです。
1933年バージョンは見た事がないのですが
旧仮名遣いだということで、読むのに抵抗があるかと思います。
資料的には貴重ですが、実用的には不向きなので
1966年の復刻バージョンをお勧めします。

見た目も内容もかなりプロ向けの一冊で
間違いなく漆芸の技術系書籍ではナンバーワンの内容です。
価格は19000〜40000円といったところで流通しています。
(現在60000円台が主流になりつつあります。)
価格帯も合わせて入手難易度は星3ですが
おすすめ度は星5つです。

ただし、入門書ではない事は確かなので
購入は慎重に。

漆芸の入門は以前書いた記事
佐々木英著「漆芸の伝統技法」がおすすめです。
Amazonからいつでも購入できます。

その後は漆芸のバイブルこの一冊
沢口悟一著
日本漆工の研究」1966年をどうぞ。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA