手の中にある技術

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こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は技術について考えていることを書いて行こうと思います。

最近「蒔絵の細かい研ぎが上手くなったな」と思うことが多くて、
例えばこういう

小さい範囲の蒔絵の研ぎは、周辺も知らないうちに研いでしまうことが多かったのです。
だけど、どんなに小さい部分でも研ぎ落とすことなく面を作れるようになった。

これはなぜだろうと考えたときに「彫刻刀の研ぎの感覚」と似ていて、
役に立っていると体感的に感じられました。
体が覚えている刃先の小さい彫刻刀の研ぎと針炭という細かい炭で金粉を研ぐ時の感覚が似ているのです。




もともと刃物の研ぎが苦手でした、特に細い彫刻刀は数ミリの先端を平らに研ぐことが難しく
いつもブレて丸く砥げてしまっていました。

30代はじめの頃、輪島の恩師のもとで厚貝の象嵌を習っていたことがあって、
そのとき最初に教わったのが「彫刻刀の研ぎ」でした。
僕が持っていった彫刻刀は全部「研ぎ直しましょう」ということで
研ぐんだけど、一向に上手くならなくて丸二日間ずっと研いでいました。

こういう技術って書籍を見ても、言葉で教わっても、YouTubeで見ても
体得することのできない「手の中の技術」なんです。


埼玉から輪島に通って「二日間砥ぎで終わってしまった」と思ったけど
不思議と残念な気持ちはなくて、自信につながりました。

そのときの先端に神経を集中させて0.1ミリ単位で砥ぐ感覚が金粉の研ぎに繋がるとは思いませんでした。

改めて手の中の技術の大切さを感じました。


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