休んだら終わり

公募展に出品をし始める前後に
共通の助言を多くの先生からもらいました。

それは、
「出し始めたら休むな」
です。

直接の恩師はもちろん
ことあるごとに多くの人にもらった助言でした。
「出し始めたら休むな」
というのをあまりにもたくさん聞いたので
これはただの言葉ではないな、と感じました。

制作するために必要な木地も無い状態から
作家活動をスタートさせるため
年間三回の公募展出品はかなりハードです。
1年に1展覧会ずつ出品を増やしてゆきましたが
最初はかなり厳しい挑戦でした。

例えるならば、卒業制作を年間3回制作しているような感じです。
それでも何年か続けていると、不思議と制作リズムが作れるようになって
厳しいながらも挑戦的に作品発表する事ができるようになります。

そのリズムを作れるだけでも休まないことは十分な効果がありました。
1度でも休んでしまうと自分の中に不出品という選択肢が生まれて
それはほっといても大きくなり
そしていつまでも残ってしまいます。
1度休んでしまうと
いつか来るピンチも回避してしまうような気がします。

僕が公募展を休むときは
死ぬときか
もしくは、展覧会の趣旨があわなくなって
出品自体を完全にやめるときだと思います。

続けていけば
どんな危機的状況でも
淡々と乗り越えられる
僕の先生方のような人間になれるような気がします。

「神様はあなたが乗り越えられる試練しか与えない」
とよく聞きますが、
「いやいや、どうでもいいけど、間に合わせないとだめなんだ!」
という何か強迫観念に似たものが、
次のステージの作品を生み出す力になってくれる気がします。