工芸家を怒らせた記事

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最近Facebookのフィードによく流れてくる記事があります。
内容としては工芸家志望の芸大生が細々と活動を続けている
工芸作家をけなしまくって、自分はそういう工芸家にはなりたくないから
成功するための方法を教えてください。
ただし、作家として独立している人の助言しか受け付けません。
という内容のヤフー知恵袋の投稿です。

釣りなんじゃないかと思うような、あからさまな内容に
美術家や工芸家は怒りを覚えて
複数回僕のフィードに現れたのだと思います。
僕も、世間知らずだなと思ったし
甘く見すぎてる、と思いました。

でも、実は彼、もしくは彼女の無遠慮な発言や
態度はあまり気になりません。
それくらいの気概が無いと良いものが作れないのかもしれないし
少なくとも自分も学生の頃
いろんな事を否定しながら生きていたからです。

本文を抜粋してみました。


 

私は現在は芸大で工芸を学んでいて、将来は工芸家として作品を売って生活することが夢です。

作品をてっとり早く売る方法としては、
http://tsukoubow.gozaru.jp/craft50onlist.html
などの露店市で即売するのが一番の近道だと思います。
私も多くのクラフトフェア等へ出掛けましたが、あのような露店市で40歳を超えた方々が工芸作家を自称し売っているのは、正直イタイですね。
若者は社会の右も左もよく解らないゆえ、露店売りもまー許されるのじゃないのかな?


 

この辺りですでにあおっております。
中略して最後を抜粋


 

私も必ず年齢を重ねます。卒業しての15年間です。
芸大卒業後、私はどのような事柄に留意すれば40歳を迎えたとき、作品販売だけで生計が出来るようになりますでしょうか?
工芸家人生指針をお教え下さい。


 

このように締めくくられています。
僕は、この彼または彼女に間違ったところがあるとしたら
それは40歳になるまでに工芸家として成功する目標を立てている事だと思います。
自分に準備期間が15年あると思っているところが間違っています。



僕なら明日から成功しようとします。
卒業したその年から作家として独り立ちしてみせるという目標を立てます。
成功の方法を聞きたかったら、成功している人に会いにいきます。
自分の名前と作品を明かして、評価を請うかもしれません。

学校を卒業したところがスタートラインではないし
ゴールも作家活動で生活できる事ではありません。
自分を工芸家だと思うなら
すでに大きな工芸史の流れの中に自分もいるのです

僕はこの人には1日も早く尊敬できる工芸家と出会えると良いなと思います。
文書の中から工芸や工芸家への愛情が全く感じられないからです。

たくさんの作品と作家に出会って愛情に満ちた卒業制作を作ってもらいたいと思います。

(引用元 ヤフー知恵袋http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q13142749703

ps.記事への怒りがフィードに流れてきましたが、
ベストアンサーがすばらしいとの内容もよく書かれています。
気になった方は上記リンクからどうぞ