鳥取漆精製完了!
鳥取漆の採取が今年から始まった記事は何度か書いてきました。
日本の漆は採取時期によって、名称がことなり
用途も分けて使います。
簡単に分けると
初漆(はつうるし)
六月から始まる採取の最初のうちに摂る漆
特徴は水分量が多く、乾きが早い
用途は仕上げのスリ漆などに使う
盛漆(さかりうるし)
夏場、漆の採取が最も多くなった時期にとれる漆
ウルシオールという成分が多く、
漆としては最上の質です。
主に、塗り漆に使う
木地呂色、黒呂色に生成して使用する。
末漆 (すえうるし)
夏場を過ぎ漆掻きシーズンが終わりに差し掛かる頃に採取する漆
木が弱っている時期に採取するため盛漆より評価が一段低い。
乾きが遅く、透けが悪いと言われる。
下地に使われる。
どの漆をいつ使うは使い手の自由ですが
一般的には上記のような特徴で使い分けられています。
我が家の漆ですが、
10本から約6キロの漆が採取されました。
採取時期に分けて保管していましたが
この度、精製して塗り用の漆を作ります。
といっても、量が多いのプロにお願いすることに。
京都の堤浅吉漆店さん
僕は毎回堤さんから塗り用の漆を買っているので
今回の精製は堤さんにお願いしました。
堤さんの漆は透けがよく、乾きが僕好みです。
特に木地呂と梨地漆を愛用していて
堤さんの漆は僕の蒔絵になくてはならない漆と言えます。
今回は約3キロの盛漆から
木地呂(透明度の高い漆)
黒呂色(黒い漆)の精製。
本日精製された漆が帰ってきたので、
早速試し付け(漆の乾きを確かめる作業)をしました。
明日どのような乾き方をしているか楽しみです。
とりあえず、漆の生産から作品制作を行うという夢がひとつ叶いました。