合理的じゃないことをする
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制作がとんでもなく非合理だから(漆の山づくりからはじめたり)そのほかの事をできるだけ合理的にしないと人生のうちにできることが限られてしまう。
と言う妙に説得力のある言い訳で、身の回りの雑用をサボる。— 浅井康宏 (@YasuhiroAsai69) 2017年10月10日
ノーベル経済学賞を受賞したセイラー教授
「私の研究はざっと言うと『人間は常に合理的に行動するわけではない』というものです。
大半の視聴者のみなさんにとっては当たり前すぎるでしょう。
当たり前でないのは経済学者にとってだけです」— ガリポリ (@GallipoliHaruhi) 2017年10月10日
制作における非合理性がリスクしかないかと言うとそうじゃなくて、実は作家の勘所でもあると思う。
— 浅井康宏 (@YasuhiroAsai69) 2017年10月10日
つまり非合理性を突き破れば、作家にとってそれは合理性につながったりする。
そしてそれは再現しにくい部分であり、差別化しやすい武器になる。
だって、漆を植えて採取に至るまで10年かかる。まあ、13年の歳月を思えば買えばいいだけの話だったんだけど。。。
— 浅井康宏 (@YasuhiroAsai69) 2017年10月10日
何件かツイートしたことについてまとめてみると、
感情が合理的になれない部分っていうのが人間にはあって
それが、僕の場合、漆についてのあれこれだということ。
一般的に、もっと上手く立ち回ればいいような部分でもとにかく愚直にしか向き合えない部分が大きくて、そのために損をしたり誤解されることもあったけど、それでも非合理性の追求に多くの時間をかけてきたように思います。
ただ、その非合理性は突き抜けてしまえば、ある種の武器になるという実感があります。
一般的に非合理に見える部分というのは、短期的なうま味が全くないので
再現されることがありません。つまり、「オリジナリティになりうるかもしれないな」というように思えるようにもなりました。
長期的な視野に立ってプロジェクトを積み上げてきたわけではなく、単純に漆の木を育てたくて、成長には10年以上かかってしまって
たまたま良い結果にたどり着いたというだけのことですが、その核心には情熱があって、そして愛情があっただけのことでした。
周りになんと言われようが、蒔絵と漆を愛しているという非合理性が僕にたくさんの夢を描かせてくれています。
ハイテクな世の中で、あらゆる物事が自動化されてゆく中、人間の自由な時間は増えてゆくでしょう。自分の時間が増えた時にローテクなことに乗り出すことこそが、人生の贅沢になってゆく時代に変わってゆくのかもしれません。