今年の鳥取漆

僕が使っている漆は、地元の鳥取で採取されたものです。
15年前から育て始めて3年前から、漆液の採取が開始されたことは何度か書いてきました。
採取された漆は、1年寝かせて精製してもらっています。

どのように精製されているかというと、
採取されたままの漆液は表皮などのゴミが多いので
漉します。
漉す前の漆を 荒味(アラミ)漆
漉したものを 生上味(キジョウミ)とか生漆(キウルシ)と呼びます。
生漆は水分量が多く、乳白色をしています。
そこから水分を飛ばし、鉄粉を混ぜて黒変させたものを呂色(ロイロ)漆と呼びます。

僕が使う漆は、環境に合わせて乾き方を調整しているので
細かく対応してくださる堤浅吉漆店さんにお願いしています。
見学に行った時の記事はこちら

堤浅吉漆店 HP http://www.kourin-urushi.com

前回記事でも書いたように、堤さんにはたくさんの漆ストックがあり、細かい調整をお願いすることができます。
今年の漆は、少し乾きが遅くて、もう少しだけ、乾きと粘度を調整してもらおうと思います。
2年前に精製してもらった鳥取漆は最初の年は柔らかすぎて使いにくかったけど、2年寝かせていると理想の粘度と乾き具合になりました。
それをサンプルにして、調整をお願いしようと思います。

こういう細かい調整をお願いできるのも、京都にいて頻繁にコミュニケイション取れているからだと思います。
漆の精製も理想に近づいて行けて本当に京都に来て良かったと思います。

さて、どんな漆が仕上がってくるか楽しみです。