ギャラリーとの関係
美術作家をやっていると、ギャラリーと作家の関係性は重要です。
だけど
「伝統工芸」の「漆芸作家」という立ち位置にいると
ギャラリーとの付き合いがほとんどありませんでした。
どのような活動をしていたかというと
○公募展に出品する
○百貨店でのグループ展に参加する
○百貨店で個展する
順調に行ってもこの3つの活動に絞られていて、
百貨店で個展ができるようになるまでに長い時間がかかってしまいました。
なぜ「伝統工芸」「漆芸作家」というポジションが
ギャラリーとの関係に距離をもたらしていたかというと、
立体を扱うギャラリーの少なさと
その中でも漆を扱うギャラリーが少なかったからです。
理由は他にもたくさんありますが、
やっぱり漆を扱うギャラリーは少なくて、
結果的に長年にわたり築かれてきた
百貨店美術と伝統工芸の関係性の中で生きてきました。
でも最近少しずつ状況が変わってきたように思えます。
国内で伝統工芸とアートの距離感を見直すような動きが見られ、
活動領域が広がってきています。
僕の作品のコレクターさんも「伝統工芸しか集めない」
というよりは「現代アートを集めている」という人が多く、
自然と他の作家さんとの繋がりも幅が広がってきました。
そして最近ギャラリーとの関係も少しずつ生まれてきました。
作品の活動領域はもっと広がりを見せると思うし、
それを予感させるような作品を作ることができるようになったのかなと。
自分自身の変化も大きくて、加速してゆけそうです。