好きな作品ランキング 「愛」

勝手にランキングです。
今回のテーマはです。
生きる上での最大のテーマである愛はやっぱり作品のテーマでもあるんですね。

絵画作品が多いかと思ってスタートしたら全く違った展開を見せてくれました。
僕が思う愛情の形とはこういう姿をしているようです。

 


 

第5位
フェルメール
「真珠の耳飾り少女」

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フェルメールの作品の中で最も有名な作品「真珠の耳飾りの少女」
この作品の愛情にまつわるエピソードは知りません。ただこの作品の事が胸が苦しくなるくらい好きなんです。
暗闇に浮かぶ美しい少女、黒と青と黄色という蒔絵っぽい色の演出も僕がドキドキする理由だと思います。

 


 

第4位
ジャン=フランソワ・ミレー
「ポーリーヌ.V.オノの肖像」

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農村と農民の絵があまりにも有名なミレーですが、人物も描いています。
ランキング記事を書くにあたり、この絵の女性が誰なのか調べたらミレーの最初の妻である事がわかりました。
肺結核のため23歳で亡くなってしまう妻をミレーは絵にしていたのです。
大きな瞳は美しいのですが、目の周りは泣き止んだ直後のように赤くにじんでいるようです。
か細い首と心配になるほど華奢な肩の流れは、消え入るような美しさがあります。
この時すでに病床にあったのかはわかりませんが、力のない命の火をひっそりとともしている女性に見えます。
この絵からミレーの妻にたいする愛情のまなざしを感じます。

 


 

第3位
荒木経惟
センチメンタルな旅・冬の旅

荒木経惟さんの写真集です
彼の妻、陽子さんとの結婚式から、新婚旅行を編集した写真集「センチメンタルな旅」を再編集したものを前半に収録。
1990年1月、陽子さんが子宮肉腫のため他界するまでの数ヶ月彼女を撮り続けた作品を後半に納めた写真集。
死別を意識していないはずの新婚旅行でさえ、切なさを感じてしまうんです。
こういう愛情もあるんだな。
僕は舟で寝ている陽子さんの写真にいつも胸を締め付けられます。

 


 

第2位
高村光太郎
智恵子抄

高村知恵子 貼り絵

高村知恵子 貼り絵

高村光太郎の詩集「智恵子抄」です。
高村光太郎は著名な彫刻家の高村光雲の息子です。自身も彫刻家でありますが、現在では詩人として有名です。
智恵子抄とは、光太郎の妻である智恵子との出会いや別れをまとめた詩集です。
智恵子はその当時では珍しい女流画家でしたが、統合失調症など精神的に不安定になり最後は結核により亡くなります。
病床で制作した貼り絵はとても純粋な美しさがあります。

詩集からは情熱的な出会いや、恋愛模様
そしてともに暮らす生活を感じる事ができます。
その後、智恵子の心の病とそれに苦しむ光太郎の心情
智恵子が亡くなった後の孤独がひしひしと伝わります。

光太郎と智恵子の美術作品が共に純真で美しいように、この詩集からも純真な愛情を感じずにはいられません。

 


 

第1位
グスタフ・クリムト
「接吻」

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僕が高校生のときに初めて買った美術の図録がクリムトでした。
この「接吻」という作品を見て、高校生の僕は「愛ってこういう感じなんだろうな」と思ったのです。
こんな幸せそうな表情の女性とそれを包み込むように抱きしめる男性。
「まさにこれが愛だな!」と浅井青年は思ったわけですよ。
今だって、この絵が僕の中で愛情の理想型です。
よく見たら、不思議な構図だったりするんですが、装飾的な画面と愛情に満ちた男女にしか目がいかないです。

高校時代初めての図録にクリムトを選んだのは、やはり黄金色の装飾性が蒔絵に通じたからでしょう。
今でも大好きなクリムトの「接吻」です。