制作にまつわるお金の話。

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蒔絵師の制作費ってどのくらいかかっているのか気になる人も多いのではないでしょうか。
だって、日常的に金を使う職業なのでなかなか想像しにくいですよね。

僕は工房体制で制作しているので、材料費とスタッフの人件費と家賃が固定費としてかかってきます。
年間で必要な制作費は全部含めて950万円くらいです。
この金額を多いと感じるか、少ないと感じるかは業界によって様々だと思いますが、
僕の現状としては相当キツイものがあります。
金の価格も高騰を続けています。

1作品制作するのに必要な資金は小さな作品でも100万円を超えてきたし、
大きな作品で、4年がかりで作っているものは一体いくらかかるのか
考えないようにしています。
どのなに小さな作品でも数ヶ月加飾し続けるので、
コストは上がってゆきます。


もう少し利益のことを考えるならば、
クオリティを保ったまま、数を作る選択もあるのだけど、
数を多く作る選択肢を捨てて
全てを作品のクオリティの向上に向けて舵を切ったので、
活動が難しくなるばかりです。


なぜそんな無謀なことをしているかというと、
それは、現代最高の作品を一秒でも早く作りたいと思うからです。
誰かと比べて良いとか、悪いとかではなく、
現代最高の作品を次の時代に残したいのです。

このような目標のもと制作していますが、
クオリティを上げて行く時、見えない壁のようなものが立ちはだかります。
それはまるで、
大気圏のような、
音速の壁のような、
人類を阻む見えない壁みたい。

ある一定の場所までは自然に上達するのだけど、
突然難易度が上がる、
そこを越えるためには、今までの労力の何倍もかかってきます。

制作資金も次の段階を目指すと
今までの数倍の時間とお金が必要になってきます。

今ははっきり言って苦しいけど、
その先にまだ見たことのないような景色があると信じています。
そんな壁を飛び越えようとする作品と活動を見て楽しんでもらえたら嬉しいです。

見ててください、すごい景色を描いてみせます。




制作にまつわるお金の話。」への1件のフィードバック

  1. ブログ(過去のも)拝見し、漆にかける情熱と人生の仕事とする心意気に感動しました。
    ブログに書かれている本当のことに共感します。
    関野晃平さんを継ぐそして超える漆芸家になって欲しいと思います。ぜひ一度、作品展を拝見したいと思います。

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