漆を学んだ学生さんに卒業前に買って欲しい本。
卒業制作展のシーズンですね。
卒業後の進路の決まっている人、決まっていない人
いろいろな悩みや希望を抱えながら
卒業制作を終えて母校を旅立つ皆さま
卒業したら
いつもそばにいて、ちょっとした質問に答えてくれた先生はいません。
新しい技法にチャレンジするにも
手ほどきをしてくれる人がいなくなってしまいます。
卒業後の教科書としていつも作業机に
用意して欲しい本を紹介します。
佐々木英著
「漆芸の伝統技法」
この本があれば、学校で学んだ内容の復習と新しい技法のほとんどを調べることができます。
基礎的なこと、さらに応用的なことまで詳しく書いてあります。
著者は偉大な漆芸作家の佐々木英先生です。
この本に掲載されている作品もぜひ見ていただきたいですね。
内容は
漆の技法が細かく紹介されていて
下地から加飾まで十分すぎるほど詳しく書かれています。
写真も多いので、教科書としてとても役に立ってくれます。
卒業後に「あれ、この工程どうするんだっけ?」と思った時に
必ず役に立ってくれますよ。
次に
漆愛を育てるための一冊として
松田権六著
「うるしの話」
いまだに松田先生の影響力は強くて
僕自身もなんども読んだ本です。
幼少時代から戦前戦後、先生が生きた時代を漆というキーワードでリアルに語られた一冊。
そこに貫かれている漆愛に20代の頃心酔しました。
会うことはできないけど、松田権六という人を少しだけ感じることのできる一冊です。
漆の愛情補給にはこの一冊です。