手仕事の意味
浅井康宏自己紹介はこちら
作品紹介はこちら
外部サイトギャラリージャパンでも作品がご覧になれます https://galleryjapan.com/locale/ja_JP/artist/9325/
クラウドファンディングはこちら
こんにちは漆芸作家の浅井康宏です。
今日は「手仕事の意味」について最近実感していることを書きます。
工芸分野にも機械化の波が押し寄せていて、
僕も「手の延長線上にあるツールは積極的に使ってゆく」というスタンスで活動しています。
一方で、長年かけて積み上げてきた技術が、コンピューターと機械に置き換わるのに
少し寂しさを覚えます。
【見た目の違い】
レーザーで加工した模様と、手作業で制作した模様
作業段階で大きな違いが現れました。
左が機械で作ったパーツ
右が手作業のパーツで作った模様同じ素材なのに色味と素材感が違います。
完成したら同じ仕上がりになりますが、途中段階での凄みは断然手作業。
全てが工芸的な美が宿っていたことに気がつきました。 pic.twitter.com/KWZgMgs5hO
— 浅井康宏 (@Yasuhiro_Asai) February 11, 2021
上のツイートにあるように
金の色味が全く違います。ひとつひとつが工芸的に美しく、
宝石のようだったんだな。と改めて感動しました。
最終的に 塗り込み→研ぎ→磨きという工程で平滑になるので
完成した見た目は同じになりますが、この表情の違いを見たときに
「今までの仕事は無駄ではなかったんだよ」とひとつひとつのパーツに言われたようで救われました。
今後も、新しい技術をどんどん取り入れながら制作を加速させてゆきますが、
手技の極地を目指す旅は続いてゆきます。