ある女性の夢

ある人が、神様と砂浜を歩く夢を見た。

後ろを振り向くと、2人分の足跡が残っていた。

しかし、人生を振り返ってあることに気づく。

自分の人生の中には、
ひとり分の足跡しかないところがあるのだ。

それは、その人が人生でもっともつらく、
悲しいときだった。

その人は神様に尋ねた。

「どうして、あのときは一緒に
歩いてくれなかったのですか?」

神様は答えた。

「愛する我が子よ、

私はあなたを見捨てたりはしない。

そのひとり分の足跡は、

あなたを背負って歩いた私の足跡だよ」

この「神様の足跡」のように人生を歩んだひとりの女性がいる。

彼女は夫と離婚し、実母が亡くなり、
収入もなく、生まれたばかりの娘を
抱えてどん底の生活を送っていた。

それは自殺まで考えるつらい時期だった。

暗くてせまいアパートに住み、
国からの生活保護を受けながら
娘の世話をし、就職するために、勉強を続ける日々。

そんな彼女の心を支えていたのは、
小説を書くことだった。

娘が眠っているわずかの間、
近所の小さなカフェで夢中になって原稿を書いていた。

彼女は書き上げた原稿を
ある出版社に送ったが、返事はNO。

ほかの出版社にも送ったが、やはり返事はNO。

それでも、彼女はあきらめなかった。

そしてやっと、ひとつの出版社からOKをもらう。

彼女の本が、ついに出版されのだ。

題名は『ハリー・ポッターと賢者の石』

そう、彼女の名は、J・K・ローリング。

情熱思考より引用

この夢の話が好き。

極限の時期を乗り越えて、その先に光があると信じて歩いていたい。