初漆が到着!

日本の漆は採取時期により名称がわけられています。
名称がわけられている理由は、性質が異なり、使い分けをするからです。
時期によってこのように分かれています。


初漆
6月に初鎌をいれて7月頃まで採れる漆。水分が多く乾きが早い。
用途は磨き前の摺りうるし(全体に薄ーくコーティングするワックスみたいな感じです。綿につけて漆面につけてゆきますが、きれいに拭き取ってしまいます。その後指で磨きます。)


盛漆
夏の暑い時期に採れる漆。
この時期は漆本来の成分が豊富で、艶やかな美しい漆が採れます。
水分を飛ばして木地呂(朱の漆を練る前の漆。飴色に透けた漆)や漆黒の呂色漆を精製するのがこの時期の盛り漆です。


末漆
秋に近づき樹勢が衰えてくると名称は末漆となります。
乾き、透けともに盛りよりは一段落ちます。
下地漆などに使います。


裏目掻き
漆液をすっかり採りきって、完全に幹の導管を切断する最後の漆です。
漆採取の辺を重ねきった後に、ぐるっと幹に一周傷を付けます。
漆掻きシーズン最後の傷から漆を採ります。
性質は色味が悪いので、完全に下地漆となります。

このように採取時期によって使い分けをしてゆくんです。
今回第一陣で到着したのが初漆です。
早速昨日漉して使いやすいようにチューブ詰めしました。
今年の本展の作品から使おうと思います。

ありがとうお父さん!

精製の様子を写真で撮りましたので、今度アップします。
とりあえず、次の作品が浅井家漆を使った作品第1作になります。