蒔絵ワークショップ その2
蒔絵ワークショップの記事その2です
前回記事はこちら
松崎先生のドラえもん蒔絵に金粉が蒔かれると
一同「おおーーー」という声。
小さなスプーンですが、金粉が入ると、やっぱりすごく魅力的なんですよ。
いよいよ子供達の元に漆を配って
蒔絵がスタートします。
みんなの元に配られるのも
もちろん本漆です!
筆も、僕たちが普段使っている蒔絵筆です。
プロ用の道具を使ってもらいます。
僕が蒔絵ワークショップの講師を務めさせてもらうのは2回目なのですが、
今回は持ち手の裏や
全面に蒔絵を入れる子が多く、とても熱気に満ちていました。
時間いっぱいまで、絵を描いてもらって、
金粉を蒔くところまでところまで自分でやってもらいます。
出来上がったのがこちら
いい作品でしょ?
この作品は一度お預かりして、
固めという上から漆をかけて金粉を固定する作業を行ってから
みんなの元へ届けます。
一生もののオリジナルスプーンになってくれるといいな。
小学生の時に漆という素材に出会って
なんとなくでも本格的な道具に触れて
自分の手で素材を感じてみること。
「何もそこまでやらなくても」と思えるかもしれません。
代用の漆(カシュー)や
筆だって市販の工作用、本金でなく代用粉でも体験はできるでしょう。
でも、子供時代にこそ本物に出会ってもらいたい。
このワークショップの内容は恩師の室瀬先生が考えました
最初は代用漆を使ったりしていましたが「やはり最初から最高のものを」
ということで、現在の本格的な蒔絵ワークショップになったわけです。
きっかけは東日本大震災の支援の一環で被災地の小学生対象のワークショップだったようです。
今まで何人の子供たちが、蒔絵のスプーンを作ってくれたのでしょうか。
そのプーンを使うたびに
「そういえば、あの時工芸館で蒔絵のスプーン作ったな」って思い出してもらえたら嬉しいです。
そして、一人でも「蒔絵の仕事してみたいな」と思ってくれたら、蒔絵にたずさわっている作家としてこんなに幸せなことはありません。