「あなたの作品からは何も感じない」その2

前回記事「あなたの作品からは何も感じない」その1

表面的なと言うのは
その場限りの関心であり、また、無関心です。

なぜそれが嫌なのか。

特にお酒の席では
強烈な言葉を浴びせかけられるからです。
ブログ記事の題名の通り
「あなたの作品からは何も感じない」と言われてしまうわけですよ。

あちゃ〜

実はこの手の事は言われ慣れています。
若手の芸術家なら避けて通れないと思うのですが
クリエイティブな職業についていると
高い確率で侮られますからね。

でも、
小さなスマートフォンの画面を見て何がわかるのでしょうか?
そこで好き嫌いの判断をするのは勝手ですが
人の心を動かすため日夜作品制作をしている人間に
「何も感じない」というのは
「あなたの仕事に意味はない」と言われているのとあまり変わりありません。

実際に僕のことをよく知って、作品を直に見て
何かを言われるなら、百歩譲ってよしとしても
スマートフォンの画面を何枚か見て言われると
悔しさを通り越して笑えて来ます。

実はこの手の出来事は多いのです。
芸術家=貧乏
みたいなイメージがありますからね。
ゴッホとか無頼派文士みたいな
破滅型の先輩たちのインパクトが強いせいか
上から目線で説教されます。

表面的な無関心
「へー」
「ふーん、そうなんですねー」も
表面的な関心
「そうなんだー、ゴッホはこうだったんだから〜」
「幸せになろうなんて考えたらダメよ!」
美術業界に長くいると
このような人たちは周りからいなくなってゆきます。
でも、たまに会ってしまう。
「あちゃ〜」
と心の中でつぶやきます。
そして、できるだけ心の糧にしようとします。
凹まないように。

だって、こういう人は
簡単に手のひら返します。
キャリアを積めば積むほど黙ってゆきます。

たぶんほとんどの若い芸術家は
数少ない好意に勇気付けられて
その何倍もたくさんの無関心と上から目線に傷つけられながら成長してゆくんです。

応援してくれる人に恩返しして
上から目線だった人の手のひらひっくり返したい。
心に色々なものを抱え込みながら
それでも、また明日作業部屋に入ります。