テーブル拭漆イベント

本日、工房の作業テーブルの拭漆を行いました。
160cm・180cm・240cmと大型の盤面を塗装するために
お手伝いしてくれる人を募集しました。
駆けつけてくれたのは計8名
漆を初めて触るという方から、現在勉強中の学生さん
台湾の方、フランスの方。
とても個性的なチームが誕生して塗装をしました。
しかも!!!
全員女性!

いやあ、嬉しかったですよ。
「浅井さん、なんか嬉しそうですね」って言われましたが
終始笑顔だったように思いますよ。

さて、作業としては
日本産の漆での拭き漆です。
末漆または末辺などと呼ぶ
秋口に採取する漆を使いました。
特徴は、乾いた時の色が暗めで、乾き遅いと言われている時期のものです。
実際使ってみて思ったのは「そこまで遅くない」という実感でした。
時期的にも梅雨時期で、漆が乾きやすいシーズンとも言えます。
ただ、大きいテーブルは漆風呂(漆を乾かす高湿度の空間)に入れることができません。
部屋に置いて乾かすしかないので、不安もありました。

しかし、塗ってみて数時間経った経過としては、乾きは順調です。

作業風景の撮影を行なったのでアップします。

まずは、テーブルの角を紙やすりで丸めます
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準備していた鳥取漆を漉します
荒味という採取したままの漆はゴミも多いので麻布で漉します
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いよいよ塗装
刷毛で塗って、漆を拭き取ってゆきます。
ポイントは、100パーセント拭き取る気持ちで拭くこと
漆が乾いた時残っていると、黒くなってあまり綺麗ではありません。木目を生かす拭き漆という技法は拭き取りが肝心です。
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ナラという材の集積材を使っていますが、漆が一層かかるだけでとても美しくなりますね。
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漆が乾くとかなり色が濃くなります。また乾いたらアップしますね。


今日は本当に楽しくて、時間を忘れて漆に取り組みました。
鳥取漆の末辺も使うことができたし、今後のデータとしても役立ちます。

さて、今日はたくさんの人と作業をしたわけですが、
京都で漆をすることの意味広い意味で今後の展開
が見えてきたような気がします。
そのことについても、後日考えをまとめてアップしようと思います。

今日手伝ってくれた皆様ありがとうございます!
今後も一緒に漆を盛り上げてゆきましょう!