作品の事 蒔絵宝石箱 「刻」

第32回日本伝統漆芸展で最高賞をいただいた作品です。

この作品は嬉しい事に、図録の表紙にしていただきました。

浅井康宏

さらに会場のレイアウトデザインにも。

「刻」と書いて「とき」と読むこの作品
漆黒を宇宙のような無限の時間や空間のように捉えて
刻々と流れる時間や生まれる光を造形化したいと思って作りました。
時間の観念は人間が作り出したものかもしれませんが、
あらゆるものには始まりと終わりがあって
宇宙も何かのきっかけで生まれて
また、何かのきっかけで終わる時が来るのかもしれません。

そんな広大な宇宙の中のストーリーの中に
自分がいて、
その人生の中で漆芸作品を作る
漆と言う、とても神秘的な素材は
自分より長く世界に残って
誰かの心を少しなりとも動かせるかもしれません。

作品が僕の感情からはなれて
独立し、誰かの心を癒したり
感動を与えたり
豊かにしてくれる事を願っています。

作品作りは祈りに似ていると気づいて
祈りながら作った作品です。