成功している作家の共通点3

成功している作家の共通点を僕なりに分析してきた
シリーズ3回目
不思議な事に、成功している作家は他の人が作った作品をよく買っています。
どうしてでしょうか。

僕も規模は小さいながら
他の作家のコレクションをしてみてわかった事をまとめてみました。


 

わかった事その1

かなり真剣になる。
当たり前ですが、自分のお金を使って人の作品を購入するので
かなりリサーチします。
潤沢な資金があるわけではないのに買うのです。
ここでわかる事は、買い手目線が強化される事です。
悩みに悩んで、今しか買う事のできないものを探します。
僕の作品を買ってくれる人も、多かれ少なかれ同じような目線で作品を見てくれていると思います。
作家は作家の目線は持っていますが、購入者の目線が無いので
作品を購入する事で、市場における自分の作品の価値を冷静に見つめる事ができるようになるように思います。


 

わかった事その2

値ごろ感
これもとても実感として感じました
ある作家の大作は、部屋の都合や予算の都合上買えなくても
小品ならほしいと思います。
そんなときに何を探すかというと、その作家の代表的な表現が生きている小品を探します。
その中でも価格的にも納得できるものがあれば買いたいと強く思います。
自分の作品も代表的な表現を最大限活かした小品を目指すようになりました。
小さいものも、はっきり言って大作と同じ精度と密度で作る事ができるようになりました。
買い手になってみて値ごろ感がわかってきたから、
小さい作品を大切にすることができるようになったと言えます。


 

わかった事その3

喜び
作品を買う事って、とても嬉しい事です。
家のどこに飾ろうかとか、どの季節に合うかとか。
どんなお客様を迎えるときにぴったりか。
漆器の場合、どんな料理をのせようか、酒器ならどんなお酒を飲もうか。
会場で見るときにいろいろ考えるのも楽しいし
家に作品が到着したときも、その作品と一緒の生活を想像するのも最高の気分です。


 

わかった事その4

執着心
作品を作るためには自分の作品に対する強烈な執着心が必要です。
美術への憧れを持ち続けていないと、作品を作り続けられません。
作り出したいほどの執着心があるのですから、他の人の作ったものにも
当然関心があります。
そこにも執着心が生まれます。
「好きすぎる!欲しい!」
だから買います。
それは
「この世界にこの作品を生み出しいたい!」
という感情に似ていると思います。
執着心を高めるためにも、作品購入してよかったと思えます。


 

このように作品購入は僕にとって、モチベーションや思考に与える影響が大きかったです。
成功している作家が作品を購入する目的には、応援や支援の意味合いが含まれてくるのかもしれませんが
作品に対する執着心というのがとても強いのだと思います。
自分の作品に対する執着心とともに、世界に存在する美への執着心を高めてゆけば
おのずと作品が集まってくるのでしょう。
美意識が高く、業界に詳しいので有利なコレクションができるのでしょうね。